中学受験算数|図形・速さ・場合の数

中学受験算数
単元別:図形・速さ・場合の数

図形・速さ・場合の数で点差がつく──描く・そろえる・分類する

図形は図に書けるか、速さは単位と動きを整理できるか、場合の数は数え落としを防げるか。つまずき方を分け、必要な記事を選びやすい形でまとめました。

中学受験算数の中でも、図形・速さ・場合の数は「解説を見れば分かるのに、テストだと点数が安定しない」ことが起きやすい単元です。

中学受験算数が難しく感じられる代表的な単元が、図形・速さ・場合の数です。計算力だけでなく、図・条件・進め方を自分で整理する工程が多いため、公式を覚えていても、どこに使うのかを判断できなければ得点につながりません。

このページでは、つまずきを原因別に整理し、関連記事を読む順番が分かる形で並べています。図形・速さ・場合の数のうち、どの単元から戻るべきか迷っている場合は、近い悩みから確認してください。

このページで確認できること
  • 図形・速さ・場合の数が、なぜ難しく感じやすいのか
  • どの単元から復習すればよいかの見分け方
  • 答案やノートに出やすいつまずきのサイン
  • 小4・小5・小6で戻るべき範囲の違い
  • 家庭学習で保護者が見るべきポイント

同じ単元を何度も取りこぼす場合は、単元記事で原因を確認したうえで、必要に応じて中学受験算数の個別指導で補う方法も確認できます。

夏井算数塾の指導方針や個別指導の全体像(対象学年・授業形態・サポート範囲)を先に確認したい場合は、中学受験算数を完全1対1で見直す夏井算数塾の全体像をご覧ください。


図形・速さ・場合の数はなぜ難しく感じやすいのか

中学受験算数が難しく感じられる理由の一つは、答えを出す前に整理すべき情報が多いことです。特に図形・速さ・場合の数は、問題文を読んだだけでは、何をどう書き出せばよいかが見えにくい単元です。

図形では、長さ・角度・平行・合同などの条件を図の中で見つける必要があります。速さでは、時速と分速、時間と分などの単位をそろえながら、動きの関係を整理します。場合の数では、頭の中だけで数えようとすると、重複や数え落としが起きやすくなります。

つまり、この3単元は「センスがないから難しい」のではなく、書いて整理する量が多いために難しく感じやすい単元です。だからこそ、復習では解法暗記だけでなく、図・単位・表・樹形図を使って考える流れを確認することが大切です。

単元 つまずきやすい状態 よくあるミス例 最初に見るポイント
図形 図を見ているのに、使える条件に気づけない 角度を求める問題で、同じ角度の印を書かないまま式に入る 図を写し、分かっている条件を書き込んでいるか
速さ 式は立てているのに、答えが合わない 時速12kmを分速に直さず、時間が分のまま計算する 式の前に単位換算と動きの図を書いているか
場合の数 数えたつもりなのに、重複や数え落としが出る Aを先に選ぶ場合とBを先に選ぶ場合を重ねて数えてしまう 場合分けの基準が重なっていないか

この3つが弱いと、どの単元も不安定になる

  • 描かない(描けない):図形・立体・速さの「状況」を明確にできず、見落としが増える。図形では角度や長さを書き込まずに眺めるだけになり、速さでは人や列車の動きが整理できないまま式に入ってしまいます。
  • そろえない:単位・条件・数値の対応がズレて、式は合っているのに答えが合わない。速さでは時速と分速、分と時間が混ざり、図形では対応する辺や角を取り違えることがあります。
  • 進め方が毎回変わる:その場の思いつきで進めてしまい、再現性が出ない。場合の数では、表にするのか樹形図にするのかを決めないまま数え始め、同じタイプの問題でも解き方が安定しません。

「苦手単元を増やさない」ためには、問題の種類ごとに気合で乗り切るのではなく、毎回同じ確認の流れで処理できるように準備するのが近道です。

答案やノートで分かるつまずきのサイン

図形・速さ・場合の数の苦手は、正解・不正解だけでは原因が見えにくいことがあります。家庭で確認する場合は、答えよりも先に、ノートに途中の整理が残っているかを見ると原因をつかみやすくなります。

ノートに出るサイン 考えられるつまずき 家庭での確認ポイント
図形の問題で、図の書き込みがほとんどない 使える条件を見落とし、公式を当てはめる場所が分からない 同じ長さ、同じ角度、平行、垂直、合同の印を付けているかを見る
速さの式だけが並び、単位換算が書かれていない 時速・分速、時間・分・秒が混ざっている可能性がある 式に入る前に、単位をどこでそろえたかを説明できるか聞く
場合の数で、表や樹形図がなく答えだけがある 頭の中で数えて、重複や数え落としが起きている可能性がある 「何の場合と何の場合に分けたか」を言葉で説明できるか確認する
解説を写した直しだけで終わっている その問題は分かっても、似た問題で再現できない 翌日以降に、同じ流れで解き直せるかを見る

答え合わせをしても原因が見えにくい場合は、図の描き方、単位のそろえ方、場合分けの書き出し方を一つずつ確認します。家庭学習だけで判断が難しい場合は、必要に応じて中学受験算数の個別指導オンライン1対1個別指導の内容を確認する方法もあります。


最初に復習する単元の選び方

図形・速さ・場合の数が複数苦手に見える場合でも、全部を同時に戻そうとすると負担が大きくなります。まずは、テストや宿題で空欄が多い単元、または解説を読んでも自力で再現しにくい単元から確認します。

迷う場合は、いきなり応用問題に戻るのではなく、図・表・単位換算などをノートに残せる基本問題から始めてください。書いて残せる形に戻すと、どこでつまずいているかが見えやすくなります。

今の状態 先に戻る単元 復習の入口
図を見ても何を書き込めばよいか分からない 平面図形・立体図形 図を写す、条件を印で残す、公式を図と結びつける
速さの式は覚えているが、単位や動きで間違える 速さの基本・旅人算 速さ・時間・道のりの関係と、線分図やダイヤグラムでの整理
場合の数で、答えが多すぎたり少なすぎたりする 場合の数の基本 足す・かける・場合分けを確認し、表や樹形図に残す
どの単元も少しずつ不安定 計算と基本問題 毎日1題ずつ、図・単位・表を残す練習から始める

記事の選び方:悩み別に読む順番を決める

図形(平面図形)が苦手:写す・書き込む・意味で覚える

図形が苦手な子は、「公式を知らない」よりも先に、図の扱い方で損をしていることが多いです。

解き始める前に、図をノートに写し、分かった数値を見やすく書き込み、公式や用語を図と結びつけて理解する。この3つを習慣化すると安定します。

図を眺めている時間は長いのに、長さ・角度・平行・合同の印が少ない場合は、まず平面図形の基本から確認するとよいです。

立体図形が苦手:情報をほどいて、描き直しと対応を確認する

立体は、見取り図・展開図・断面図が一気に出てきて、紙の上では二次元の情報が多くなりがちです。

まずは「元の立体は何か」「どことどこが対応しているか」を押さえ、必要なら自分で描き直して整理します。さらに、入試本番では「時間をかける価値がある問題か」の判断も重要です。

見取り図を見ても辺や面の対応が分からない、切断の線をどこに引くかで迷う場合は、立体図形の記事を先に読むと原因を整理しやすくなります。

速さが苦手:三公式・単位換算・図を分けて固める

速さは「旅人算・通過算・流水算・時計算・ダイヤグラム」など要素が多く、つまずきが起きやすい単元です。

ただし、苦手の原因は大きく3つに分けられます。①何を求めるかの判断②単位換算③状況整理(図)です。どこで引っかかっているかが分かれば、対策は絞れます。

時速と分速、分と時間が混ざる場合は、先に速さの公式と単位換算を確認します。出会い・追いつきで、速さの和と差を取り違える場合は、旅人算の記事へ進むと整理しやすくなります。

場合の数が苦手:足す・かける・場合分けに戻る

場合の数は問題の形式が多く、短期間に詰め込まれやすい単元です。

だからこそ、個別の解法暗記ではなく、まず足す(和)/かける(積)と、場合分けの軸に戻して整理します。場合分けがズレると、数え落としや重複が起きやすくなります。

なんとなくかけ算をしてしまう、表や樹形図を書かずに頭の中で数えてしまう場合は、場合の数の基本に戻って、書き出し方を確認することが先です。


学年別に見た優先順位

小4:図に書く習慣と、条件を読む力を作る

小4では、単元の難度そのものよりも、ノートに図を書いて考える習慣が大切です。図形では長さや角度を書き込み、速さではまだ本格的な応用に入る前に、時間・道のり・速さの意味を確認します。場合の数では、いきなり式にせず、表や樹形図で数えられることが重要です。

  • 到達目安:問題文を読んだあと、図・表・樹形図を使って考えた跡がノートに残っている
  • 戻ってよい内容:図を写す、条件を書き込む、表で数える、樹形図で順番に数える
  • 注意したい状態:答えだけを書いていて、どう考えたかを説明できない

小5:図形・場合の数・速さを一度まとめて確認する

小5になると、図形・速さ・場合の数が本格的に重くなります。塾の授業では次々に単元が進むため、苦手が見えた段階で戻る時間を作らないと、応用問題で一気に苦しくなります。

  • 到達目安:図形・速さ・場合の数の基本問題を、解説なしで解き直せる
  • 戻ってよい内容:公式の意味、単位換算、速さの三公式、和の法則・積の法則、場合分けの基本
  • 注意したい状態:授業では分かったと言うが、翌日以降に同じ流れで解けない

小6前に重要単元をまとめて復習したい場合は、小5算数マスター講座|小6前の図形・場合の数・速さ・比を総復習する講座案内も確認できます。

小6:過去問に入る前に、単元別の穴を減らす

小6後半になると、過去問演習の中で図形・速さ・場合の数がまとめて出てきます。ここで苦手単元が残っていると、解くべき問題と見送る問題の判断にも影響します。

  • 到達目安:過去問に入る前に、基本問題で落とす原因を単元別に説明できる
  • 戻ってよい内容:図の書き方、単位換算、場合分け、基本公式の使いどころ
  • 注意したい状態:難問に時間を使いすぎ、取れる基本問題の見直しができていない

小6直前期に過去問と総復習を集中的に扱いたい場合は、中学受験小6算数直前対策|過去問と総復習の4時間特訓講座も参考になります。


オンライン個別で克服するための考え方

図形・速さ・場合の数は、間違いの原因が「答案」ではなく途中の整理に潜みます。

オンライン個別では、画面共有・手元カメラ・板書保存などを使い、途中の思考を見える形にしやすい場合があります。「どこでつまずいているか」を特定して、改善点を定着させていきます。

速さ:動きの可視化から図の基本へ進む

立体:描き方の癖をその場で修正し、対応関係を間違えない

場合の数:表・樹形図の書き方を残す

オンラインで単元ごとのつまずきを確認したい場合は、算数オンライン塾の完全1対1個別指導を確認できます。動画で解き方の流れを見たい場合は、中学受験算数WEB授業も参考になります。


集団塾の学習とあわせて見る場合

図形・速さ・場合の数は、SAPIX・早稲田アカデミー・四谷大塚系の学習でも重要度が高い単元です。集団塾では授業スピードが速く、宿題も多いため、分かったつもりのまま次の単元へ進んでしまうことがあります。

週テスト・月例テスト・組分けテストの後は、点数だけでなく、図や表が残っているか、単位換算を書いているか、場合分けの根拠を説明できるかを確認します。宿題量が多いときは、全問を同じ重さで直すよりも、図形・速さ・場合の数の中で同じ原因で間違えた問題を優先して見直すと、復習の負担を抑えやすくなります。

集団塾との併用を考える場合は、塾ごとの特徴を見たうえで、算数だけ補うのか、特定単元だけ扱うのかを決めると負担を抑えやすくなります。SAPIXとの違いを見たい場合は、中学受験SAPIXの特徴・費用・クラス替えを保護者向けに整理したページも参考になります。


計算が不安定になると、図形・速さ・場合の数も進めにくくなる

図形は計算が長くなり、速さは単位換算が入り、場合の数は途中の整理に時間がかかります。どれも共通して、「計算が雑になると見直しができず、時間も失う」単元です。

図形では面積や比の計算、速さでは単位換算を含む計算、場合の数では書き出しながら数を整理する作業が必要になります。計算に時間がかかると、考え方が合っていても最後まで進めにくくなります。

まずは計算のルーティンを確立して、得点のブレを小さくします。


家庭学習で見るべきチェックポイント

家庭で図形・速さ・場合の数を復習する場合は、正答率だけで判断しないことが大切です。答えが合っていても、途中の図や表が残っていなければ、次の問題で同じ考え方を使えないことがあります。

  • 図形:図を写し、長さ・角度・平行・合同などの印を付けているか
  • 速さ:式の前に、時速・分速、時間・分・秒をどこでそろえたかが書かれているか
  • 場合の数:表や樹形図を使い、場合分けの根拠を説明できるか
  • 間違い直し:同じ問題を解けるだけでなく、似た問題でも同じ考え方を使えるか
  • 共通:解説を読んで終わりにせず、自分の言葉で「何を見落としたか」を言えるか
外部の力を使うべきか考えている方へ

※状況を整理するための確認です。

  • 授業を聴いて帰ってきたはずだが、翌日に残らない
  • 宿題と直しが回らず、積み残しになっている
  • 後手に回りすぎて、何から手を付けるべきか分からない

まず最初にやる1週間メニュー

「何からやればいいか分からない」場合は、下の形で毎日少しずつ回してください。単元は日替わりで構いません。重要なのは、描く・そろえる・振り返るを毎回セットにすることです。

  1. 計算5〜10分:式と筆算を分け、見直し前提のノートにする
  2. 図形・速さ・場合の数を1題:解く前に「何を求めるか」を一文で言う
  3. 必ず図・表を残す:図形は写す、速さは線分図やダイヤグラム、場合の数は表や樹形図
  4. 間違いは原因を1つに絞る:「単位」「対応」「場合分け」「書き込み不足」など、再発しやすい箇所を特定
  5. 週末に解き直し:同じ流れで解き直し、改善後の書き方を残す

図形・速さ・場合の数は、センスではなく基本の考え方と反復で安定します。上のメニューを回しながら、必要な記事を上から順に補強してください。


よくある質問

図形・速さ・場合の数のうち、どれから復習すればよいですか。

まずは、テストや宿題で最も空欄が多い単元、または解説を読んでも自力で再現しにくい単元から確認します。複数ある場合は、図や表に残せる基本問題から始めると、つまずきの原因を見つけやすくなります。

図形が苦手な子は、公式暗記から始めるべきですか。

公式暗記だけでは不十分です。図を写す、条件を書き込む、どの部分に公式を使うかを結びつける練習が必要です。公式を知っていても、図の中で使う場所が分からないと得点につながりません。

速さの問題で単位換算をよく間違える場合、何を見ればよいですか。

式の前に、時速・分速・秒速、時間・分・秒をどこでそろえたかを見ます。答えだけでなく、換算の途中式やメモが残っているかが重要です。

場合の数は、樹形図と表のどちらを使えばよいですか。

順番を追って分ける問題は樹形図、条件ごとに整理する問題は表が合いやすいです。どちらか一つに決めるのではなく、問題の条件に合わせて使い分けることが大切です。

解説を見れば分かるのにテストで解けない場合、何を変えればよいですか。

解説を読んで理解するだけでなく、解く前の準備を変える必要があります。図形なら条件を書き込む、速さなら単位をそろえる、場合の数なら表や樹形図に残す、という形で、最初の書き出しを毎回確認してください。

小6からでも図形・速さ・場合の数の復習は間に合いますか。

残り時期や志望校によって優先順位は変わりますが、全範囲を一からやるのではなく、過去問前に基本の抜けを絞って戻ることが大切です。特に図の書き方、単位換算、場合分けは、短期間でも改善点を見つけやすい部分です。

家庭学習だけで難しい場合は、何を基準に外部サポートを考えればよいですか。

答え合わせをしても原因が分からない、同じ単元で何度も間違える、ノートの途中経過を見ても改善点が見えない場合は、解く途中を見てもらう意味があります。特に図形・速さ・場合の数は、途中の整理を見ながら直すことが重要です。


動画で過去問演習を確認する

中学受験算数WEB授業の過去問解説イメージ
小6で過去問に入ると、図形・速さ・場合の数は単独ではなく、複合的に問われることがあります。文章だけで理解しにくい場合は、動画で解き方の流れを確認する選択肢もあります。

塾別対策

通常、塾ごとに異なるフォローが行われます。主な課題への対策として、授業内容の理解が追いつかない場合、カリキュラム内の問題が偏っている場合、または対策配布テキストの量が多すぎて問題の管理が難しい場合があります。