中学受験Q&A(6)~苦手科目への取り組み方とそのステップ~

中学受験では、苦手科目への向き合い方、先取り学習、直前期の学校生活、塾のテスト復習、宿題量、午後入試など、時期によって悩みが変わっていきます。

このページでは、中学受験Q&Aとして、学年途中から入試直前までに出やすい相談をまとめます。特に、苦手科目をどこから扱うか、直前期に学校を休むべきか、宿題や午後入試をどう考えるかを確認したい方向けの内容です。

このページで扱う主なQ&A

  • 苦手科目はどこから取り組むべきか
  • 受験学年前の先取り学習は有効か
  • 中学入試直前に学校を休ませるべきか
  • 塾のテストをどう復習すればよいか
  • 夏休みの自由研究を受験対策につなげられるか
  • 塾の宿題を消化しきれないときはどうするか
  • 午後入試をどう考えるか

中学受験の「時期別の悩み」(苦手科目・先取り・直前期・宿題・模試など)をまとめて整理した全体像は、中学受験算数Q&A|時期別の悩み整理(全体像はこちら)をご覧ください。

夏井算数塾の指導方針や完全1対1個別指導の概要を先に確認したい方は、中学受験の個別指導塾|算数専門の完全1対1指導もあわせてご確認ください。

苦手科目への取り組み方は?

苦手科目というのは、どうしても時間がかけづらく、苦手ゆえにやりたくないという気持ちも出やすいものです。

取り組み始めの目標が非常に重要なのですが、多くの生徒さんを見ていると、他の科目は偏差値60なのに、その科目だけ偏差値40だった場合、

「40から一気に60まで上げないといけない」

と、いきなり高すぎる目標を設定してしまうことが本当に多いです。

当然ですが、目標は小さく分けて設定するものです。40からのスタートであれば、まずは43を目指す。次は47、49で50、50になったら55……という具合に、少しずつ段階を踏んで上げていくべきです。

また、苦手科目になるほど、必要な学習量は増えてしまいます。その結果、

「これだけの量を全部やらなきゃいけないのか……」

という発想になり、気持ちが折れてしまうことが多いのも事実です。

もう一点、特に算数に多いのですが、

「どこまで戻ればいいかわからない」

という問題があります。

状況によっては大きく戻るのが有効ですが、戻りきれないケースもあります。

例えば、6年生後半、9月や10月に、

「この苦手科目を今からなんとかしたい」

という状況で、4年生の教材からやり直すのは、現実的ではありません。その場合は、範囲を絞り、必要なレベルに絞って復習する必要があります。

  • 戻れる時はしっかり戻る
  • 時間がない時は必要な範囲を絞り、優先したい部分から復習する

ここを見誤らないことが非常に大切です。戻るべき時と戻れない時がある、ということだけ気に留めておいていただければと思います。

算数の苦手単元をどこから扱うか確認したい方へ

苦手単元が多く、4年生内容まで戻るべきか、今の単元から復習すべきかを家庭だけで決めにくい場合は、現在の教材やテスト結果をもとに確認する必要があります。

受験学年前の先取り学習は有効か?

これもよく出てくるテーマです。

例えば、4年生であれば5年生の内容を勉強する。5年生では6年生の内容を勉強するという形で先取り学習を行われる生徒さんは、まあまあいらっしゃいます。

極端な例でいうと、小学校1年生・2年生ぐらいの時に5年生・6年生の内容をやっているという生徒さんもいらっしゃいます。

ですが、それが有効かといわれると、どのレベルの1年後・2年後を勉強しているのかによって、かなり話が変わってきます。

例えば、5年生の状態で6年生の内容を先取りしたいと思った時、その6年生の内容のうち基本的な部分だけを学習して先取りしておこうと考えるケースがあります。

これに意味があるかといわれれば、そんなに意味がないかなと思います。

特に算数ではそうですが、5年生でやっている標準的な内容と、6年生でやる基本的な内容はほぼ変わりません。やっていることはあまり変わりませんので、先に進んだように見えて、実際には似た内容を別の形で扱っているだけになりがちです。

なので、やるならそこそこのレベルの内容まで扱った方がよいと思いますし、基礎レベルだけをやるのであれば、学年通りに勉強した方がよいと思います。

小5の段階で小6前に重要単元を復習したい場合は、小5算数マスター講座|小6前の図形・場合の数・速さ・比を総復習する案内も確認できます。

中学入試直前、学校は休ませるべきですか?

これも色々なご意見があることは承知しています。

もちろん、休んだ方がよい場合もあれば、休まない方がよい場合もあります。一応、考える基準はいくつかあるかなと思っています。

一つの基準としては、学校を休んでまでやらなければいけないことが山積しているかどうかという所になるかと思います。

やることがあるのなら、休んでやってもよいのかもしれません。やることがない、あるいは少なくとも見つかっていない場合は、普通に学校に行った方がよいのではないか、ということになります。

別に暇をもて余すから学校に行けと言っているわけではありません。

先ほどもありましたが、生活のサイクルを一定に保つということが何よりも圧倒的に大事だということから、このお話をしています。

ですので、学校を休ませるべきかどうかは、休んでまでやることがあるのなら休んでもよい。それ以外の場合は、普通に学校に行った方がよいと思いますよ、ということになります。

近年、風邪や色々な感染症への対策として学校を休むという方もいらっしゃいます。それはそれで、休むのであれば、その日に何をやるのかを決めた状態で過ごしてほしいと思います。

2月入試直前の過去問演習や単元復習を確認したい方は、ラストマイラーズ特訓|過去問と単元復習の小6算数直前対策講座をご覧ください。

塾のテストの効果的な復習方法は?

これもよく出てくるテーマではあります。

テストを受けました。復習しました。見直しました。では、もう一回この問題を解いてみようかとなると、なぜか解けない。そういうケースは非常に多いのではないかと思います。

当たり前の話ですが、例えば2月の段階で受けたテストを2月に復習しました。それが4月・5月・6月になって、その内容を事細かに覚えているかといわれると、そういうわけではありません。

ですので、こういった場合には、復習する頻度をどう作るのかということが大切になってきます。

できれば、極力短い間隔でやっていきましょう。

ただ、宿題なりテストなりをやっていると、ある程度の問題は間違ってしまうわけなので、やればやるほど何周もしなければいけないものがたまっていきます。

もちろんそれを全部消化しきれる生徒さんもいらっしゃいますが、そうではない生徒さんの方が多いのではないかと思っています。

そういう時によくお伝えするのが、宿題やテストが何種類かある中で、どこかの一種類だけに絞って、何回も復習するということです。

もちろん全部できるに越したことはありません。ただ、今回はこれ、次の回はこれ、今回はこちら、というようにバラバラのものをやっていると、どうしても単元に偏りが出てきます。

ですので、何か1個に絞り、全単元を広く学習できるものを選んで、それを淡々と毎回復習していくことができるとよいのではないかと思います。

模試やテスト結果の見方、伸び悩みの考え方を続けて確認したい場合は、中学受験Q&A(3)|模試の活用法と伸び悩みの解消法も参考になります。


夏休みの自由研究と中学受験対策につなげるコツとは?

夏休みの自由研究について、例えば5年生・4年生ぐらいの話だとして考えます。

その時期に興味をもってほしいテーマというものはあります。ただ、それがしっかり受験対策とつながるかどうかは、また別の話です。

もし夏休みの自由研究に真面目に取り組みたいという時に、それがどう受験対策につながるのかを考えるのであれば、できる限り色々なものを調べる必要があるテーマを選んでもらえるとよいのではないかと思います。

例えば、こういうことを調べたい、こういうことも調べたい、と2つか3つ調べて終了という内容だと、自由研究としても成り立ちづらいかもしれませんし、受験対策としても関係が薄くなってしまうかなと思います。

近年の中学入試に出てくる問題は、教科を問わず、情報量が増えているという面があります。

算数という科目一つを取っても、元々は1行で済むような問題がたくさんありました。現代でももちろんそういう問題はありますが、そうではない問題も増えています。

あるゲームがあり、そのゲームのルールが長く書かれていて、そこから何かを読み取って答えを出す。都立中高一貫校や公立中高一貫校あたりで出題されそうな問題ですが、都立や公立だけではなく、私立中学校でも出題されることが増えています。

ですので、大量の情報をどう扱うのかを勉強するという意味で、ボリューム感のある自由研究のテーマを選んでもらうということも一つの方法なのかなと思います。

塾の宿題を消化しきれない時は?

通われている塾によって、あまり宿題がないという所もありますが、基本的にはそこそこの分量があり、消化できる子と消化できない子が分かれてしまうことが多いです。

もちろん消化するに越したことはありません。ただ、これが消化できない、どう考えても無理だということは当然あります。

おそらく目線としては二つ必要です。

一つ目に、本当にこれを全部消化しなければいけないのかということを考えるべきです。

塾側から出す宿題というのは、受験に必要なものを広く出したいから、ある一定の量を出すということになっています。

ですが、その全パターンを全部押さえる必要がどこまであるかは、しっかり考えてもらえるとよいのかなと思います。

問題によっては、ほぼ同じ問題で数字だけ違うという問題が3題並んでいて、これを全部解かなければいけないということがあります。

もちろん練習としては必要です。ただ、それが全員にとって必要な練習かというと、そういうわけではないだろうなと考える必要があります。

二つ目に、そのタイミングで宿題ができることに越したことはありませんが、おそらくその宿題の問題は、あとでまた扱うはずです。

ですので、あとで扱うことを考えておけば、今は優先する問題を選び、次の週の内容に進むという形で勉強を進めるのも一つの方向性ではないかなと思います。

塾の宿題を消化しきれない時は、それは起こるものだと考えたうえで、どの問題を優先するかを決めることも大切です。

宿題と復習の量を家庭だけで決めにくい方へ

塾の宿題が多く、どの問題を優先するか、どこまで復習するかを家庭だけで決めにくい場合は、教材とテスト結果を合わせて見る必要があります。

中学受験、上位校でなくても進学させる意味はあるか?

これは、学校というものに何を求めるのかによって、話がかなり変わってくる所ではないかと思います。

この話は、おそらくどこに中学受験をするメリットを置くのかによって変わってくるような気がします。

基本的に一番大きいものだと私が個人的に思っているのは、中学受験をするメリットの一つとして、いわゆる中学校生活・高校生活において、同じような方向性をもった環境に入りやすいという所です。

同じようなレベル感で、同じような方向性をもって努力する、勉強する同級生が周りにたくさんいるという状況が作られるという所が、一番のメリットではないかと考えています。

なので、その意味でいうと、それが上位校である必要があれば上位校を目指せばよいですが、必ずしも上位校でなくても達成されるはずです。

そういった形で、中学受験をする意味合いを考えてもらえればよいのではないかなと思います。

午後入試のメリットは?

近年、2月から始まる入試においては、午後に試験があるということが非常に多いです。

もちろん午前入試だけを受験する生徒さんもいらっしゃいますが、多くの方が午前を受けて午後も受ける、という形になることが多いのではないかと思います。

基本的には、午前入試よりも午後入試の方が結構ハードなことが多いです。

それは体力的な面でもそうですが、基本的には定員が午前より少ないため、受験生が集まりやすい学校が増えてきます。

午後入試が広がったことで起きたこととして、かなり詰めた日程で受験することになり、その対策をする学校の数も増えてしまうということがあります。

例えば、それぞれの学校に対策が必要になった時に、どうしても対策が2月までに間に合わないというケースが増えてきているのではないかと思います。

午後入試というものは、もちろん学校にもよりますが、そこまで多くの対策をしなくても、受験後の見通しが持ちやすい学校を中心に選択すべきではないかと思います。

午前も午後も全力を振り絞って頑張ろうというのは、かなり大変なことです。そういったことも含めて、午後入試をどう捉えるかを考える必要があります。

入試直前の過去問や単元復習をどこまで行うか確認したい場合は、ラストマイラーズ特訓|過去問と単元復習の小6算数直前対策講座をご覧ください。

状況別に確認したいページ

このページでは、苦手科目、先取り、学校を休むかどうか、テスト復習、宿題、午後入試について整理しました。次に確認するページは、お子様の時期や困り方によって変わります。

目的別に確認するページ

中学受験では、すべてを一度に解決しようとすると負担が大きくなります。今の時期に何を優先するか、どこまで戻るか、どの復習を続けるかを考えながら、現実的に続けられる学習にしていくことが大切です。

動画:中学受験Q&A

中学受験についての親御さんの悩みやお子さんの問題に答えるQ&A動画です。経験に基づくアドバイスを通じて、中学受験に関する情報とサポートを提供しています。