中学受験算数|文章題の解き方まとめ
単元別:文章題
計算はできるのに、文章題で止まる──「読み方→整理→式」の型を作る
文章題は、計算力だけでは安定しません。どこで止まっているのかを分解し、毎回同じ手順で「文章→式」に変換できるようにしていきます。
中学受験算数の文章題は、文章の情報を整理して式に直すまでで勝負が決まることが多い分野です。
「解説を見れば分かるのに、自力だと式が立たない」「途中までは合っているのに最後がズレる」など、
つまずき方にもいくつかパターンがあります。
当塾の指導方針や受講形態(教室/オンライン)など、サービスの全体像は夏井算数塾(全体像はこちら)でご確認いただけます。
文章題が不安定な子ほど、実は「算数が苦手」というより、文章を算数のルールに翻訳する工程でつまずいています。
つまり、計算練習を増やすだけでは改善しにくく、読む・整理する・式にするの手順を固定するのが近道です。
このページでは、文章題の悩みを原因別・対策別に整理し、
関連記事を「読む順番が分かる形」でまとめました。
今の困りごとに近いところから選んでください。
まず確認:どのタイプで止まっているか(簡易チェック)
| よくある症状 | 起きやすい原因 | 最初にやること |
|---|---|---|
| 何を求める問題か曖昧なまま進む | 設問の読み落とし/条件が多いと混乱 | 求めるものを一文で言う→必要な条件に線を引く |
| 数字は拾えるが、式が立たない | 対応関係が見えていない/図・表に落とせない | 線分図・表で「何と何の関係か」を先に見える化する |
| 式は合っていそうだが答えがズレる | 途中式の意味が曖昧/単位・比べる量の取り違え | 式を文章に戻して対応づけ、単位と基準(もとにする量)を明示 |
| 解説を見ると理解できるが自力で再現できない | 「分かった」で止まり、反復が足りない | 同型の類題を短いスパンで反復し、手順を固定する |
文章題は「量をこなす」より、止まる地点を特定して、そこだけを直す方が早く伸びます。
文章題で止まりやすい地点は3つ
- 読み取りで止まる:条件を落とす/何を聞かれているかが曖昧なまま進む
- 整理で止まる:図・表に移せない/数字の関係が見えない
- 式化で止まる:関係を式にできない/式と文章の対応が取れない
この3つは、見た目が似ていても対処が異なります。
たとえば「式が立たない」と感じていても、実際は読み取りの段階で条件を落としているケースも多いです。
まずはどの段階で手が止まるかを観察し、直す場所を絞ります。
見分け方の目安
- 読み取り:問題文を読んだ後に「何を求めるか」を言い切れない/条件が抜ける
- 整理:数字は拾えるが、図や表が描けず、関係が頭の中だけでグチャグチャになる
- 式化:図は描けるのに、そこから式へ落とせない/途中式の意味が説明できない
「文章題が苦手」と一括りにすると対策がぼやけます。まずは今どこで止まっているかを決めるのが最短です。
まず整える:「読み方→整理→式」の型
① 条件に線を引き、求めるものを言葉にする
文章題は、読みながら頭の中で処理しようとすると条件を落としやすくなります。
最初にやるべきことは、解き方探しではなく、問題の情報を落とさず拾うことです。
- 大事な条件(増減・差・割合・比など)に線を引く
- 「結局、何を出す問題か」を最初に一文で言える状態にする
- 数が出てきたら「何の数か(人数/個数/円/cm/分)」を小さくメモしておく
- 「〜より」「〜のうち」「〜あたり」「全部で」など、関係を決める言葉に印をつける
② 図・表・線分図で、状況を1枚に落とす
文章題の「整理」は、才能ではなく手順です。状況に応じて使う道具を固定しておくと安定します。
図や表は、上手に描くことが目的ではなく、関係が一目で分かる形にすることが目的です。
- 線分図:比・割合、増減、差の関係が見える(もとにする量/比べる量の整理)
- 表:条件が多い問題を並べて整理できる(対応関係、単位、合計・平均との差)
- 図(面積図/模式図):文章の意味を視覚化しやすい(つるかめ、比の応用、差集め)
- 番号付け:条件を(1)(2)(3)と振り、図や式にも同じ番号を付ける(抜け漏れ防止)
図・表を見たときに、「この数は何を表すか」「どことどこの関係か」が言える状態になっているか。
③ 「この一文はどの式につながるか」を毎回確認する
式が立ったあとに崩れる子は、「式の意味」と「文章の条件」がつながっていないことが多いです。
式は作って終わりではなく、文章に戻って条件を使い切れているかを点検します。
- 式を立てたら、文章に戻って「どの条件を式にしたか」を対応づける
- 正解した問題でも「なぜこの式になるか」を説明できるか確認する
- 単位(円/個/cm/分)と、基準(もとにする量)を最後にチェックする
- 可能なら別解・検算(条件に戻す)で「条件を満たしているか」を確認する
解き直しの基本(ここで伸び方が変わる)
- どこで止まったか(読み取り/整理/式化/計算)を1つに決める
- 次に同じ問題を解くときの手順を1つだけ増やす(例:線分図を必ず描く)
- 条件だけ変えた同型の類題で再現できるか確認する
記事の選び方:悩み別に読む順番を決める
文章題は、必要な「直し方」が人によって違います。
いきなり難しい問題に挑むより、いま一番弱い工程を補強すると効率が上がります。
下の分類から、近い状態のものを選んでください。
全体像から整えたい(まずは勉強法の設計)
- 中学受験における算数、文章題の勉強法
└ 文章題が伸びない理由を整理し、取り組み方の全体像をつかむ - 文章題に強くなるには?
└ 文章題の読み方・語彙・図表化など、基本の道具立てを一通り確認
「読めない・整理できない」を具体的に直したい
- 中学受験における算数で文章題の正答率を上げるためのポイント
└ 音読・図・表など、文章題の処理を“手順化”して安定させる - 中学受験算数の文章題の苦手を克服するには
└ どこで止まるかを分解し、弱点に合わせて立て直す - 中学受験で算数の文章題の苦手を克服するコツ
└ 読み方・言葉の整理・イメージ化のコツを補強していく
比の文章題を固めたい(頻出単元を得点源にする)
- 比の文章題の解き方|数字→関係→式立ての整理法
└ 「計算」ではなく「式化」で落とさないための整理手順を確認
プリント・問題集の回し方を決めたい(反復で型を固定)
- 文章題対策|配布プリントで式の立て方を固める反復手順
└ 解き直し前提で回し、「文章→式」の経験値を増やす
おすすめの読み順(迷う場合)
- 最短で全体を掴む:勉強法(全体像)→文章題の基本→自分の弱点の記事
- 式が立たないタイプ:読み方・整理→比の整理→プリント反復
- 家庭で回して伸ばしたい:プリント反復→苦手の原因分解→必要な単元補強
オンライン個別で立て直すときの考え方
文章題は工程が多く、つまずきが見えにくい単元です。オンライン個別は、手元映像や画面共有で思考の過程を見える化しやすく、
「図の段階」「式の段階」「検算の段階」など、止まっている地点を特定して改善しやすいのが特徴です。
また、文章題は「分かったつもり」になりやすい分野でもあります。授業では、答えだけでなく、
どの条件をどう図に落とし、どの言葉をどう式に変えたかをその場で確認できると、定着が速くなります。
文章題そのものが苦手(どこで止まるか分からない)
- 文章題が解けない子がオンライン個別で伸びる3つの理由
└ つまずきの診断→型づくり→類題演習、の流れで実戦力に変える
比・割合が崩れて文章題が不安定
- 割合が苦手な子の共通点|オンライン個別で「線分図→式」を安定させる手順
└ もとにする量/比べる量の取り違えを減らし、弱点記録で再発を防ぐ
オンライン個別で確認したいポイント(保護者向け)
- お子さまが「どの段階で止まるか」が授業内で言語化できているか
- 図や表を“描かせる”だけでなく、「何を表しているか」まで確認できているか
- 同型の類題で“再現”できたか(その場で1問だけでも試す)
- 宿題が「量」ではなく、弱点工程に合わせた“目的つき”になっているか
まず最初にやる1週間メニュー(迷ったらここから)
文章題は、短期間で劇的に変えるというより、毎回同じ手順で処理できる回数を増やすことで安定します。
まずは負担の少ない形で「型」を固定します。
- 毎日1〜2題、文章題に触れる(同じ単元でOK)
- 解く前に求めるものを一文で言う/条件に線を引く
- 必ず図か表に落としてから式にする
- 解けた問題も「なぜこの式か」を一言で説明する
- 週末に、間違えた問題だけ解き直しして型を固定する
1週間の進め方(例)
| 曜日 | やること | 意識するポイント |
|---|---|---|
| 月〜金 | 文章題1〜2題(同型)+解き直し1題 | 図・表を必ず描く/式を文章に対応づける |
| 土 | 今週の「止まった地点」だけを復習 | 読み取り・整理・式化のどこか1点に集中 |
| 日 | 間違えた問題を再挑戦(タイムを軽く意識) | 同じミスが再発しない形に手順を固定 |
文章題は「センス」ではなく、型と反復で安定します。上のメニューを回しながら、上の関連記事で必要な部分を補強してください。


