中学受験で頻出の『比の文章題』が苦手な原因と克服方法

 

中学受験算数の中でも「比」は、毎年のように頻出する重要単元です。その中でも特に多くの受験生を悩ませるのが、比の文章題です。
このページでは、「なぜ比の文章題が難しいのか」「どこでつまずきやすいのか」「どのように克服すればよいのか」を整理し、当塾での指導方針もあわせてご紹介します。

中学受験算数における比の文章題とは

中学受験の算数では、「比」は必ずと言っていいほど出題されます。特に、

  • 文章題として出題されるケースが非常に多い
  • 単純な計算問題よりも「状況の理解」と「式立て」が求められる

といった特徴があり、多くの受験生にとって避けて通れない分野です。だからこそ、比の文章題を得意にしておくことが、安定した得点につながります。

比の文章題が苦手になる理由

数式だけなら解けるのに、文章題になると解けない

指導の現場でよく見られるのが、次のようなパターンです。

  • 比の「数式問題」なら正解できるのに、文章題になると手が止まってしまう
  • 計算自体はできるのに、そもそも式を立てる段階でつまずいてしまう

この場合の本当の原因は、

  • 比の計算のやり方は覚えているが、
  • 文章の内容から「どんな比の式を立てればよいか」を取り出せていない

というところにあります。つまり、「計算力」よりも先に「文章の読み取り」と「式立て」の力が壁になっているのです。

しかし、原因さえ分かっていれば、それに合わせた練習を積むことで、必ず克服できます。比の文章題は「感覚」ではなく段階的なトレーニングで得意にしていける分野です。

比の文章題を克服するためのステップ

① 文章から数字だけを抜き出す

いきなり式を立てようとせず、まずは

  • 文章の中に出てくる数字をすべて抜き出して書き出す

という作業から始めましょう。数字を書き出すことで、

  • どんな量が登場しているのか
  • どの数字とどの数字が「比」になっているのか

といった必要な情報が整理されやすくなります。

② 数字と文章の関係を整理する

数字だけを書き出したら、続いて

  • 文章に書かれている内容と、書き出した数字の「関係性」を見つける
  • 「何と何の比なのか」「どちらが基準なのか」「増減や合計があるのか」などを整理する

ことが大切です。

ここで意識したいのは、

  • 設問が何を聞いているのかを正確に読み取ること
  • 「求めるべきもの」と「与えられている比・数字」を混同しないこと

です。設問を取り違えてしまうと、せっかく計算が合っていても「求めるべきものが違う」というミスにつながってしまいます。

③ 立てた式と文章が合っているか必ず確認する

数字と関係が整理できたら、そこではじめて「式」を立てます。式を立てたあとは、必ず

  • 文章と自分が立てた式が本当に対応しているかどうかをチェックする

ことを徹底しましょう。

式が文章内容と合ってさえいれば、あとは通常の数式問題と同じように計算するだけです。つまり、

  • ① 正確に文章を読む
  • ② 数字の意味と関係性を整理する
  • ③ 文章に合った式を立てる

この3ステップができれば、比の文章題は着実に解けるようになります。

比の文章題に強くなるための学習のコツ

いろいろなタイプの問題に触れる

比の文章題は、表面上のパターンが変わりやすいため、

  • 同じ考え方でも、見た目がまったく違う問題が出てくる
  • 一度解けたはずの内容でも、条件の書かれ方が変わると戸惑いやすい

といった特徴があります。

そのため、比の文章題を得意にするには、

  • 教科書や塾のテキストだけでなく、いろいろな種類の比の文章題に触れておく
  • 最初は簡単なレベルから始めて、「読み取り → 数字の整理 → 式立て」の流れを身につける

ことがとても有効です。

途中式や図・表も積極的に使う

比の文章題は、頭の中だけで整理しようとすると混乱しやすくなります。必要に応じて、

  • 線分図や表、メモ書きを使って整理する
  • 比の対応関係を「図」で表してみる

といった工夫も取り入れていきましょう。

当塾での取り組み

当塾では、完全個別の1対1の授業で、比の文章題の苦手克服に特化した指導を行っています。

「式立てが苦手」「文章題になると手が止まる」といったお子さまには、

  • 文章の読み取りから一緒に確認する
  • 数字の抜き出し方・整理の仕方をステップごとに練習する
  • 一人ひとりの理解度に合わせて問題のレベルを調整する

といった形で、着実に「自分で解ける」力を育てていきます。

当塾の授業の独自のシステムついては、夏井算数塾・個別指導はココが違う!をご覧ください。

また、教室での授業と同様の授業を、オンラインでも受講可能です。通塾の必要がなく、全国どこからでも慣れ親しんだ自宅の環境で受講できるため、勉強だけに集中して取り組むことができます。

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まとめ:比の文章題は「読み取り」と「整理」で必ず伸びる

  • 中学受験算数において、比の文章題は必ず出題される重要単元である
  • 多くのつまずきは、「計算」ではなく文章から式を立てる過程に原因がある
  • まずは文章から数字を抜き出し、数字と条件の関係を整理してから式を立てることが大切
  • 式と文章の対応を毎回確認する習慣をつければ、比の文章題は安定して得点できるようになる
  • 一人では難しい場合は、個別指導などを活用してステップごとに丁寧にトレーニングすることも有効

比の文章題は、「センス」や「ひらめき」だけで解く分野ではありません。正しいステップで練習を重ねれば、どのお子さまでも必ず力を伸ばすことができます。日々の学習の中で、ぜひ文章の読み取りと数字の整理を意識して取り組んでみてください。

 

時期別対策

中学受験のカリキュラムは通常3年または2.5年かけて進められますが、その時期によって重要なポイントが変わります。また、カリキュラムの進行に関わらず後で困るポイントもあります。当塾では、適切なタイミングで学習内容を提供し、指導を行っています。