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部分分数分解はいつ習う?サピックス小5算数での位置づけ

部分分数分解は、小学校算数で独立した単元として学ぶというより、中学受験算数で分数計算を工夫する考え方のひとつとして扱われる方法です。

サピックス小5では、分数の計算や応用問題を学ぶ流れの中で、複雑に見える分数を簡単な引き算に直す考え方として触れることがあります。

ただし、授業の進み方や教材での扱われ方によって時期は異なるため、特定の月や教材回を一律に示すことはできません。部分分数分解に取り組む前に、次の内容を確認しておきましょう。

  • 分数のかけ算・わり算
  • 約分
  • 通分
  • 分母が異なる分数の足し算・引き算

このページは、サピックス小5算数を短時間で整理するシリーズの1本です。シリーズ全体の構成は、サピックス小5算数の15分まとめで確認できます。

前半では部分分数分解を中心に整理し、後半では動画内で扱っている既約分数・水そう・旅人算のポイントを紹介します。

動画で確認するサピックス小5応用算数

この動画は、サピックスに通塾している小学5年生で、算数に苦手意識がある生徒さんに向けて、授業に入る前に確認しておきたいポイントをまとめたものです。

重要な部分に絞ったコンパクトな講義ですので、基本事項の復習にご活用ください。

※本動画は、サピックスで使用されているテキストそのものを解説するものではありません。あらかじめご了承ください。

部分分数分解とは

部分分数分解とは、計算しにくい分数の式を、いくつかの簡単な分数の足し算や引き算に分けて計算する方法です。

部分分数分解という言葉は、より広い式変形を指す場合もあります。ただし、中学受験算数の入門では、まず連続する2つの数の積を分母に持つ分数を、引き算へ直す形を理解すれば十分です。

中学受験算数では、名称そのものを覚えることよりも、次のような場面で使える考え方として理解することが大切です。

  • 見た目が複雑な分数計算を短くしたいとき
  • 同じ規則の分数が並んでいるとき
  • 引き算に直すことで、途中の分数が打ち消し合うとき

部分分数分解が使いやすい式の形

部分分数分解は、分母が連続する2つの数のかけ算になっている場合に使いやすいことがあります。

代表的な形は次のとおりです。

画面に収まらない場合は、横に動かして確認できます。

1/(n×(n+1))=1/n-1/(n+1)

右側の式を通分して確かめてみます。

画面に収まらない場合は、横に動かして確認できます。

1/n-1/(n+1)

=(n+1)/(n×(n+1))-n/(n×(n+1))

=1/(n×(n+1))

このように、引き算へ直した式を通分すると、元の分数に戻ります。

なぜ部分分数分解を使うと計算が短くなるのか

同じ規則で並ぶ複数の分数を部分分数分解すると、前後にある同じ分数が打ち消し合うことがあります。

例えば、次の計算を考えます。

画面に収まらない場合は、横に動かして確認できます。

1/(2×3)+1/(3×4)+1/(4×5)

それぞれを引き算に直します。

  • 1/(2×3)=1/2-1/3
  • 1/(3×4)=1/3-1/4
  • 1/(4×5)=1/4-1/5

画面に収まらない場合は、横に動かして確認できます。

(1/2-1/3)+(1/3-1/4)+(1/4-1/5)

=1/2-1/5

=5/10-2/10=3/10

途中にある-1/3と+1/3、-1/4と+1/4がそれぞれ打ち消し合います。

一つずつ大きな分母に通分するよりも、短い計算で答えを求められます。これが、部分分数分解を使う主な利点です。

部分分数分解の練習問題

初めは、一つの分数を正しく変形できるか確認します。その後、複数の分数を並べた計算に進みましょう。

練習1:基本の式変形

問題:1/(2×3)を、1/2と1/3を使った引き算で表しなさい。

練習1の答えと確認を見る

答え:1/2-1/3

確認:1/2-1/3=3/6-2/6=1/6=1/(2×3)

練習2:自分で通分して確認する

問題:1/(4×5)を、1/4と1/5を使った引き算で表し、通分して元の分数に戻ることを確認しなさい。

練習2の答えと確認を見る

答え:1/4-1/5

確認:1/4-1/5=5/20-4/20=1/20=1/(4×5)

練習3:途中の分数を消して計算する

問題:次の計算をしなさい。

画面に収まらない場合は、横に動かして確認できます。

1/(3×4)+1/(4×5)+1/(5×6)

練習3の答えと解き方を見る

画面に収まらない場合は、横に動かして確認できます。

(1/3-1/4)+(1/4-1/5)+(1/5-1/6)

=1/3-1/6

=2/6-1/6=1/6

途中の-1/4と+1/4、-1/5と+1/5が打ち消し合います。

答え:1/6

部分分数分解を使うときの注意点

すべての分数に使えるわけではない

部分分数分解は、条件が合うと計算を大きく短くできる方法です。一方で、すべての分数を簡単な引き算に直せるわけではありません。

  • 分母がどのような数の積になっているか
  • 分子と分母にどのような関係があるか
  • 分けたあと、本当に計算が簡単になるか

これらを確認し、使えそうな場合に選ぶ計算方法のひとつとして覚えておきましょう。

変形したあとは通分して確かめる

式の変形が正しいか不安なときは、変形後の分数を通分します。通分した結果が元の分数と同じになれば、変形が正しいと確認できます。

初めのうちは式だけを暗記せず、なぜ同じ値になるのかを通分で確かめる練習を重ねましょう。

部分分数分解についてよくある質問

部分分数分解は学校では何年生で習いますか?

小学校算数では、「部分分数分解」という独立した単元として扱われるものではありません。中学受験算数では、分数計算を工夫する考え方として小学生が触れることがあります。

サピックスではいつ習いますか?

サピックス小5の分数計算や応用問題を扱う流れの中で、計算を工夫する方法として触れることがあります。ただし、具体的な時期や教材回は授業の進み方によって異なるため、一律には示せません。

中学受験算数の部分分数分解と、その後の数学で扱うものは同じですか?

どちらも分数を扱いやすい形に分けるという点では共通しています。ただし、中学受験算数では、連続する数の積を分母に持つ分数を引き算へ直し、計算を短くする形が中心です。より形式的な式変形まで覚える必要はなく、まずは本ページで扱った形の仕組みを理解しましょう。

公式として暗記する必要はありますか?

形だけを暗記するのではなく、引き算の式を通分すると元の分数に戻ることを理解しておくことが大切です。仕組みを理解していれば、式を忘れた場合にも確かめられます。

いつでも引き算の形に直せますか?

いつでも簡単な引き算に直せるわけではありません。分母の形や分子との関係を確認し、分けた結果が簡単な分数になる場合に使います。

変形が合っているか不安なときはどうすればよいですか?

変形後の分数を通分し、元の分数と同じ値になるか確認しましょう。練習段階では、毎回通分による確認まで行うことが大切です。

通分や約分が苦手な場合は何から復習すればよいですか?

まずは、分母が異なる分数の足し算・引き算と、分子・分母を同じ数で割る約分を復習しましょう。部分分数分解では、変形後の確認にも通分と約分を使います。

動画で確認する既約分数のポイント

動画では、部分分数分解のほかに、分数の大きさ比べと既約分数も扱っています。

既約分数とは

既約分数とは、分子と分母を1以外の同じ整数で割ることができない、これ以上約分できない分数です。

  • 6/8は2で約分できるため、既約分数ではない
  • 6/8を約分した3/4は、これ以上約分できない既約分数

通分と約分を使い分ける

  • 分母が異なる分数の大きさを比べるときは、通分して分母をそろえる
  • 答えを簡単な分数に直すときは、約分して既約分数にする

発展問題では、ある範囲に入る既約分数を探したり、条件を満たす最も大きい分数や最も小さい分数を求めたりします。通分して比較し、必要に応じて約分するという順序を意識しましょう。

動画で確認する水そう問題のポイント

水そうの応用問題では、体積計算だけでなく、水面の高さと物体の位置関係を整理する必要があります。

正面から見た図をかく

水面の高さや物体の上下関係を把握するため、水そうを正面から見た図をかきます。

  • 水面の高さ
  • おもりや物体の位置
  • 水そうや物体の長さ
  • 水につかっている部分

計算後は、求めた高さを図に書き戻します。おもりが水面より上に出ている場合は、その部分を水中の体積として扱わないよう注意しましょう。

動画で確認する旅人算のポイント

旅人算では、速さの公式だけでなく、誰が、どこから、どの向きに、何分間動いたのかを整理することが重要です。

線分図に場所・向き・時間を書く

スマートフォンでは、図を横に動かして全体を確認できます。

旅人算の線分図に書く内容

出発地点
出会った場所
到着地点
進む向き・時間を書く →
← 進む向き・時間を書く
  • 道の長さを線分で表す
  • 出発地点、到着地点、出会った場所を書く
  • 進む向きを矢印で示す
  • 各区間にかかった時間を書き込む

図に情報を書き込んでから式を立てると、どの区間の距離を求めるのか、どの速さと時間を使うのかが分かりやすくなります。

サピックス小5の応用問題で共通する考え方

部分分数分解、既約分数、水そう、旅人算は異なる単元ですが、応用問題では共通して次の力が求められます。

  • 条件を一つずつ整理する力
  • 式が表している意味を考える力
  • 図や式を使って状況を確かめる力
  • 計算結果が問題の条件に合っているか確認する力

公式や解き方だけを覚えるのではなく、なぜその式になるのか、答えが図のどこに表れるのかまで確認しましょう。

当塾のサピックス小5算数対策

当塾では、サピックスに通塾しているお子さまに対して、次のような方針で学習をサポートしています。

  • サピックスの進度に合わせ、つまずきやすい単元を先取り・復習する
  • 動画と個別指導を活用し、図の書き方や通分・約分などの基本を定着させる
  • 分数、水そう、旅人算の応用問題を、入試問題につながる形で整理する

まとめ:部分分数分解は途中の分数が消える仕組みを理解する

  • 習う時期:サピックス小5では、分数計算や応用問題を学ぶ流れの中で触れることがある。
  • 部分分数分解:複雑な分数を、簡単な分数の足し算や引き算に分ける考え方。
  • 利点:複数の分数を並べると途中の分数が打ち消し合い、計算を短くできる場合がある。
  • 前提:通分、約分、分数の足し算・引き算を理解しておく。
  • 確認方法:変形後の式を通分し、元の分数と同じになるか確かめる。
  • 注意点:すべての分数に使えるわけではなく、分母と分子の関係を見て判断する。

部分分数分解は、式の形だけを暗記するのではなく、通分すると元の分数に戻ることと、途中の分数が打ち消し合うことまで理解しておきましょう。

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