510-09 中学受験算数の旅人算を図で攻略──ダイヤグラムで速さ・時間・距離を一発理解
旅人算とは、複数の人や乗り物が移動するときの、距離・速さ・時間・位置関係を考える速さの文章題です。
- 出会いでは、2人が両側から間隔を縮めるため、基本的に速さの和を使う
- 追いつきでは、速い人が遅い人より余分に進む距離だけ間隔が縮まるため、基本的に速さの差を使う
大切なのは、進む方向だけで式を決めず、2人の間隔が単位時間あたりにどれだけ変化するかを確認することです。
旅人算とは
旅人算は、速さの基本式を使いながら、複数の人や乗り物の位置関係を整理する問題です。このページでは、サピックスに通う小学5年生を主な対象として、基本的な出会いと追いつきから、途中出発、折り返し、3人の旅人算、速さの和差算、ダイヤグラムまでを扱います。
旅人算を扱う学年や時期は学校や塾によって異なります。学年だけで判断せず、速さの公式や単位換算を理解できているかを確認しながら進めることが大切です。
文章だけでは状況を整理しにくい場合は、出発地点、進行方向、最初の間隔を線分図に書きます。時刻によって位置がどのように変わるかを確認したい場合は、ダイヤグラムを使います。

速さの公式や単位換算から確認したい場合
旅人算では、「速さ=距離÷時間」などの基本式を使います。速さの3公式や、分速・時速などの単位換算が不安な場合は、先に速さの公式と「き・は・じ」、単位換算の基礎解説を確認すると、このあとの内容を整理しやすくなります。
旅人算の基本式
旅人算でも、速さの問題で使う基本式は変わりません。
- 速さ=距離÷時間
- 距離=速さ×時間
- 時間=距離÷速さ
ただし、旅人算では1人分の速さだけを見るのではなく、2人の間隔が単位時間あたりにどれだけ変化するかを考えます。
- 出会うまでの時間=最初の距離÷2人が間隔を縮める速さ
- 追いつくまでの時間=最初の間隔÷2人が間隔を縮める速さ
基本的な出会いでは速さの和、基本的な追いつきでは速さの差が、間隔を縮める速さになります。
旅人算を解く前に確認する5項目
問題文を読んですぐに式を立てるのではなく、次の5項目を順番に確認します。
※スマートフォンでは、表を横方向へ動かして確認できます。
| 確認する項目 | 確認する内容 | 図に書くもの |
|---|---|---|
| 1. 最初の距離 | 2人は最初に何m離れているか | 地点間の距離、先にできた間隔 |
| 2. 進む方向 | 向かい合うのか、同じ方向へ進むのか | 進行方向を表す矢印 |
| 3. 出発時刻 | 同時出発か、どちらかが先に出発するか | 出発した時刻、経過した時間 |
| 4. 間隔の変化 | 毎分何m縮まるか、または広がるか | 速さの和または差 |
| 5. 求めるもの | 時間、距離、速さ、位置のどれを求めるか | 求める部分に「?」を付ける |
文章だけで考えにくいときは、線分図に出発地点、矢印、速さ、距離を書き入れます。時刻による位置の変化まで確認したい場合は、ダイヤグラムを使います。
出会いと追いつきの違い
※スマートフォンでは、表を横方向へ動かして確認できます。
| 問題の種類 | 代表的な状況 | 使う速さ | 基本の考え方 |
|---|---|---|---|
| 出会い | 離れた場所から向かい合って進む | 速さの和 | 2人が両側から進み、最初の距離を縮める |
| 追いつき | 同じ方向へ進み、後ろの人が前の人に追いつく | 速さの差 | 速い人が余分に進む距離によって間隔を縮める |
出会いでは速さを足す
Aさんが分速70m、Bさんが分速50mで両側から近づく場合、Aさんが進んだ70mとBさんが進んだ50mの両方が、2人の間隔を縮めます。
70+50=120(m/分)
2人の間隔は毎分120mずつ縮まるため、速さの和を使います。
追いつきでは速さを引く
Bさんが分速90m、Aさんが分速60mで同じ方向へ進む場合、Bさんが90m進む間に、Aさんも60m進みます。
90-60=30(m/分)
BさんがAさんより毎分30m多く進み、その30m分だけ間隔が縮まるため、速さの差を使います。
旅人算の基本例題
例題1:向かい合って進む2人が出会う問題
問題
1200m離れた2つの地点から、Aさんは分速70m、Bさんは分速50mで同時に向かい合って進みます。2人は何分後に出会うでしょうか。
分速70mで進む
10分で700m
A地点から700m
分速50mで進む
10分で500m
Aさんが進む700mとBさんが進む500mを合わせると、最初の距離1200mになります。
最初の距離:1200m
間隔を縮める速さ:
70+50=120(m/分)
Aさんが進んだ距離とBさんが進んだ距離の両方が、2人の間隔を縮めるため、速さの和を使います。
1200÷120=10(分)
したがって、2人が出会うのは10分後です。
例題2:後ろの人が前の人に追いつく問題
問題
Aさんは分速60mで歩いています。Aさんの300m後ろから、Bさんが分速90mで追いかけます。Bさんは何分後にAさんへ追いつくでしょうか。
分速90mで進む
→
Bさんが毎分30mずつ縮める
分速60mで進む
→
Bさんが90m進む間にAさんも60m進むため、間隔は毎分30mずつ縮まります。
最初の間隔:300m
間隔を縮める速さ:
90-60=30(m/分)
BさんがAさんより毎分30m多く進み、その分だけ2人の間隔が縮まるため、速さの差を使います。
300÷30=10(分)
したがって、BさんがAさんに追いつくのは10分後です。
問題文から式を作れないとき
計算方法は分かっていても、文章から「最初の距離」「進む方向」「使う速さ」を取り出せないことがあります。その場合は、中学受験算数の文章題で、読み取りと式づくりをつなげる方法もあわせて確認してください。
同時に出発しない追いつき問題
後ろの人が遅れて出発する問題では、まず、先に出発した人が作った間隔を求めます。その後は、基本的な追いつき問題として考えます。
例題3:5分後に追いかける問題
問題
Aさんが分速60mで出発しました。その5分後に、同じ地点からBさんが分速90mでAさんを追いかけます。Bさんは出発してから何分後にAさんへ追いつくでしょうか。
※スマートフォンでは、図を横方向へ動かして確認できます。
Bさんが出発
Aさんが先に進んだ距離
分速60m →
Bさんが出発する時点では、Aさんが先に進んだ300mが、2人の最初の間隔になります。
1. Aさんが5分間に進んだ距離
60×5=300(m)
Bさんが出発するとき、Aさんは300m先にいます。この300mが、追いつき問題の最初の間隔です。
2. 間隔を縮める速さ
90-60=30(m/分)
BさんがAさんより毎分30m多く進むため、2人の間隔は毎分30mずつ縮まります。
3. 追いつくまでの時間
300÷30=10(分)
したがって、Bさんは出発してから10分後にAさんへ追いつきます。Aさんの出発から数えると15分後です。
Aさんが15分間に進んだ距離と、Bさんが10分間に進んだ距離は、どちらも900mになります。
- Aさん:60×15=900(m)
- Bさん:90×10=900(m)
折り返しがある旅人算
折り返しがある問題では、折り返す前と後で進む方向が変わります。そのため、問題を一つの式で処理せず、折り返し地点を境に区間を分けることが大切です。
例題4:先に着いた人が折り返す問題
問題
600m離れたP地点とQ地点があります。AさんとBさんがP地点を同時に出発し、Q地点へ向かいます。Aさんは分速100m、Bさんは分速50mです。AさんはQ地点に着くとすぐに折り返します。2人は出発してから何分後に出会うでしょうか。
1. AさんがQ地点へ着くまでの時間
600÷100=6(分)
2. 6分後のBさんの位置
50×6=300(m)
※スマートフォンでは、図を横方向へ動かして確認できます。
0m
→ 分速50m
← 分速100m
Q地点
Aさんが折り返した時点では、AさんとBさんの間に300mの間隔があります。
Aさんが折り返した後は、Aさんが進む100mとBさんが進む50mの両方が、2人の間隔を縮めます。
100+50=150(m/分)
2人の間隔は毎分150mずつ縮まるため、
300÷150=2(分)
AさんがQ地点へ着くまでの6分と、折り返してから出会うまでの2分を合わせます。
6+2=8(分)
したがって、2人は出発してから8分後に出会います。出会う位置は、Bさんが進んだ距離から、P地点から400mの場所です。
50×8=400(m)
折り返す前は、AさんがBさんより毎分50m多く進むため、2人の間隔は毎分50mずつ広がります。折り返した後は、2人が両側から進む距離の合計だけ間隔が縮まります。このように、同じ2人でも区間によって間隔の変化が異なります。
ここからは発展内容です
3人の旅人算、速さの和差算、ダイヤグラムを扱います。難しく感じる場合は、すべてを同時に考えず、「どの2人を見るか」「間隔が毎分何m変化するか」に分けて確認してください。
3人の旅人算の基本

2人の旅人算までは分かっていても、3人になると急に整理しにくくなることがあります。そんなときほど、3人を一度に式へ入れようとせず、2人ずつの関係に分けることが大切です。
まずは線分図をかいて整理する
3人の旅人算では、最初に次の内容を書き出します。
- 出発地点と道の全体の長さを線分で表す
- それぞれの人の位置と進む向きを書き込む
- 同時に出発するのか、途中から出発するのかを確認する
- 問題で尋ねられている人を含む2人の組を取り出す
同じ時刻の位置に同じ印をつける
同時に出発する問題では、同じ時刻の位置に同じ印をつけると整理しやすくなります。
- 0分後、10分後、20分後など、同じ時刻の位置に○や△などの同じ記号を書く
- 同じ記号がついた位置を見て、その時刻の3人の位置関係を確認する
- 誰と誰が出会ったのか、そのとき残りの1人がどこにいるかを確認する
3人のうち、どの2人を見るかを決める

- まず、問題で求める人を確認する
- その人と出会う人、または追いつく人を選ぶ
- 選んだ2人について、間隔がどのように変化するかを考える
- 必要に応じて、残りの1人との関係へ切り替える
例題5:3人を2人ずつに分けて考える問題
問題
1200m離れたP地点とQ地点があります。AさんはP地点から分速70m、BさんはQ地点から分速50mで向かい合って進みます。CさんはP地点から分速30mで、Aさんと同じ方向へ進みます。3人は同時に出発し、途中で誰かと出会った後も、それぞれ出発時と同じ方向へ同じ速さで進み続けます。
- AさんとBさんは何分後に出会いますか。
- そのとき、CさんはP地点から何mの位置にいますか。
- AさんとBさんが出会った後、BさんとCさんは何分後に出会いますか。
1. 最初にAさんとBさんを見る
Aさんが進んだ距離とBさんが進んだ距離の両方が、2人の間隔を縮めます。
70+50=120(m/分)
1200÷120=10(分)
AさんとBさんは10分後に出会います。
Aさんが10分間に進む距離は、
70×10=700(m)
したがって、出会った場所はP地点から700mの位置です。
2. 同じ10分後のCさんの位置を求める
30×10=300(m)
CさんはP地点から300mの位置にいます。
※スマートフォンでは、図を横方向へ動かして確認できます。
0m
→ 分速30m
700m
1200m
10分後には、BさんとCさんの間に400mの間隔が残っています。
3. 次にBさんとCさんを見る
AさんとBさんが出会った後も、BさんはP地点へ向かって分速50mで進み、CさんはQ地点へ向かって分速30mで進みます。
Bさんが進む50mとCさんが進む30mの両方が、2人の間隔を縮めます。
50+30=80(m/分)
400÷80=5(分)
したがって、AさんとBさんが出会ってから5分後に、BさんとCさんが出会います。
このときの位置は、Cさんが出発から15分間に進んだ距離から求められます。
30×15=450(m)
BさんとCさんが出会う場所は、P地点から450mの位置です。
この問題では、最初にAさんとBさんを見て、その後にBさんとCさんへ組み合わせを切り替えています。3人の旅人算でも、計算そのものは2人の出会いや追いつきの組み合わせです。
速さの比や距離の比を使う問題へ進む場合
旅人算では、同じ時間に進んだ距離の比が速さの比と等しくなることを使う問題もあります。速さの比や距離の比を線分図で整理する問題へ進む場合は、比の問題を文章題と線分図で整理する方法も参考になります。
速さの和差算の考え方
速さの和差算は、2人の速さの和と差を使って、それぞれの速さを求める問題です。
速さの和と差は、距離、時間、速さの関係や、問題文に示された条件から求めます。旅人算では、出会いの条件から速さの和を求め、追いつきの条件から速さの差を求める問題が多く見られます。
例題6:出会いと追いつきから2人の速さを求める
問題
速い人と遅い人の2人がいます。2人が1200m離れた地点から同時に向かい合って進むと、10分後に出会います。また、遅い人が速い人より200m前を進み、速い人がその後ろから同じ方向へ進むと、速い人は10分後に遅い人へ追いつきます。2人の速さをそれぞれ求めましょう。
1. 出会いの条件から速さの和を求める
1200mの間隔を10分で縮めるため、2人の速さの和は、
1200÷10=120(m/分)
2. 追いつきの条件から速さの差を求める
200mの間隔を10分で縮めるため、2人の速さの差は、
200÷10=20(m/分)
3. 和差算でそれぞれの速さを求める
速い人の速さ=(120+20)÷2=70(m/分)
遅い人の速さ=(120-20)÷2=50(m/分)
したがって、速い人は分速70m、遅い人は分速50mです。
和と差を見抜くポイント
- 2人が両側から進んだ距離の合計が間隔を縮める場合は、速さの和を使う
- 速い人が遅い人より余分に進んだ距離が間隔を縮める場合は、速さの差を使う
- 問題文に出てくる距離が「2人が合わせて縮めた距離」なのか「速い人が余分に進んだ距離」なのかを確認する
ダイヤグラムの読み方
ダイヤグラムは、人や乗り物の動きを時間と位置のグラフで表したものです。「ダイアグラム」と書かれる場合もありますが、この記事では「ダイヤグラム」と表記します。
見た目はグラフですが、考えている内容は旅人算と同じです。
横軸と縦軸を確認する
- 横軸:時間
- 縦軸:距離または位置
最初に、目盛りの単位も確認します。横軸が分なのか時間なのか、縦軸がmなのかkmなのかによって、求める速さの単位が変わります。
線の傾きから速さを読む
ダイヤグラムでは、線の傾きが速さを表します。
- 短い時間で長い距離を進む線は、傾きが急になる
- 同じ時間で進む距離が短い線は、傾きがゆるやかになる
- 横向きの線は、その時間に位置が変化していないことを表す
- 線が上向きから下向きへ変わる場合は、折り返して反対方向へ進んだことを表す
速さは、グラフ上の区間を使って次のように求めます。
速さ=縦方向に進んだ距離÷横方向に進んだ時間
交点は同じ時刻に同じ位置にいる場面
2本の線が交わる点では、2人の時刻と位置が同じです。そのため、交点は出会いや追いつきが起きた場面を表します。
ただし、グラフだけを見て出会いか追いつきかを決めるのではなく、交点より前の2人の位置と進む方向を確認してください。
ダイヤグラムを使った例題
問題
Aさんは0m地点を出発し、4分後に400m地点へ着きました。その場所で2分間休憩し、10分後に800m地点へ着きました。Bさんは同じ時刻に800m地点を出発し、10分後に0m地点へ着きました。
次のダイヤグラムから、出会った時刻と場所、Aさんの最初の4分間の速さ、Aさんの休憩時間を読み取ります。
※スマートフォンでは、グラフを横方向へ動かして確認できます。
青い線がAさん、緑の線がBさんです。赤い点は2人が同じ時刻に同じ位置にいる場面を示します。
交点から出会った時刻と場所を読む
2本の線は、横軸が5分、縦軸が400mの位置で交わっています。
- 出会った時刻:出発から5分後
- 出会った場所:0m地点から400mの場所
Aさんは4分後から6分後まで400m地点で休憩しています。その間に、Bさんが400m地点へ到着して出会っています。
線の傾きからAさんの速さを求める
Aさんは最初の4分間で、0m地点から400m地点まで進んでいます。
400÷4=100(m/分)
したがって、Aさんの最初の4分間の速さは分速100mです。
横線から休憩時間を読む
Aさんの線は、4分後から6分後まで横向きになっています。位置が400mのまま変化していないため、この2分間は休憩していたことが分かります。
6-4=2(分)
したがって、Aさんの休憩時間は2分間です。
線分図とダイヤグラムの使い分け
線分図とダイヤグラムは、どちらも旅人算の状況を見える形にする方法ですが、確認しやすい内容が異なります。
※スマートフォンでは、表を横方向へ動かして確認できます。
| 図の種類 | 確認しやすい内容 | 向いている問題 |
|---|---|---|
| 線分図 | 出発地点、進む方向、最初の間隔、進んだ距離 | 基本的な出会い、追いつき、途中出発、3人の位置関係 |
| ダイヤグラム | 時刻による位置の変化、休憩、折り返し、複数回の出会い | 時刻と位置を同時に読む問題、動きが途中で変化する問題 |
問題文を読んだ直後に位置関係を整理したい場合は、まず線分図を使います。時間の経過とともに位置がどのように変わるかを追いたい場合は、ダイヤグラムを使うと整理しやすくなります。
動画講義:3人の旅人算・速さの和差算・ダイヤグラム
ここまで確認した3人の旅人算、速さの和差算、ダイヤグラムを、動画でも復習できます。
この動画は、サピックスに通塾している小学5年生で、算数が苦手な生徒さん向けに、授業前に押さえておきたいポイントを絞って整理したものです。
※サピックスで使用されているテキストそのものの解説ではありません。
動画を見るときは、答えだけでなく、線分図にどの情報を書き入れているか、誰と誰の関係を取り出しているか、同じ時刻の位置をどのようにそろえているかに注目してください。
旅人算でよくある間違い
進む方向だけを見て、和か差かを決める
「向かい合うから和」「同じ方向だから差」と覚えるだけでは、折り返しや途中出発がある問題で間違えやすくなります。
それぞれが単位時間あたりに進んだとき、2人の間の距離が何m変化するかを確認してください。
先に出発した人が作った間隔を求めない
同時に出発しない問題では、後の人が出発するまでに、先の人がどれだけ進んだかを求める必要があります。
先に進んだ距離を求めず、問題文に書かれた時間をそのまま速さの差で割らないように注意してください。
折り返しの前後を一つの式で考える
折り返す前と後では進む方向が変わるため、2人の間隔の変化も変わります。折り返した時刻や地点で区間を分け、間隔が毎分何m変化するかを改めて確認します。
距離や時間の単位をそろえない
時速と分速、kmとmが混ざっている場合は、そのまま計算できません。
- 1km=1000m
- 1時間=60分
どの単位に合わせるかを決めてから式を立てます。
3人を一度に式へ入れようとする
3人の名前や速さをすべて1つの式に入れようとすると、何を求めているのか分かりにくくなります。
まずは「AさんとBさん」「BさんとCさん」のように2人ずつ分け、それぞれの関係を順番に整理します。
ダイヤグラムの交点だけを見る
交点の時刻だけを読んでも、なぜそこで出会うのかは分かりません。交点までに、それぞれがどこから何分間進んだのかも確認します。
また、線が下向きになっていても、速さが負になったという意味ではありません。位置を表す数値が小さくなる方向へ進んでいることを示しています。
旅人算の学習順序
旅人算、速さの和差算、ダイヤグラムは、すべて速さの基本の上にある内容です。次の順序で確認すると整理しやすくなります。
- 速さ・距離・時間の3公式を確認する
- 時速、分速、秒速や、kmとmの単位を合わせる
- 2人の出会いと追いつきを解く
- 文章を線分図に直す
- 同時に出発しない追いつきを解く
- 折り返し地点の前後で区間を分ける
- 3人の問題を2人ずつに分ける
- 速さの和差算やダイヤグラムへ進む
旅人算についてよくある質問
旅人算は何年生で学習しますか?
このページは、サピックスに通う小学5年生を主な対象として作成しています。ただし、旅人算を扱う学年や時期は学校や塾によって異なるため、一律には断定できません。速さの公式や単位換算を学んだ後に取り組むと整理しやすくなります。
出会いでは、なぜ2人の速さを足すのですか?
Aさんが進んだ距離とBさんが進んだ距離の両方が、2人の間隔を縮めるためです。Aさんが分速70m、Bさんが分速50mなら、間隔は毎分120mずつ縮まります。
追いつきでは、なぜ速さを引くのですか?
後ろの人が進んでいる間も、前の人が進み続けるためです。後ろの人が分速90m、前の人が分速60mなら、後ろの人が毎分30m多く進み、その分だけ間隔が縮まります。
速さの和と差は、どう見分けますか?
進む方向の言葉だけで決めず、2人の間隔が単位時間あたりに何m変化するかを考えます。2人が進んだ距離の両方が間隔を縮める場合は速さの和、速い人が余分に進んだ距離だけ間隔が縮まる場合は速さの差を使います。
2人が同時に出発しない場合はどう考えますか?
先に出発した人が、後の人の出発時刻までに進んだ距離を先に求めます。その距離を2人の最初の間隔として、毎分縮まる距離で割ります。
折り返す人がいる場合はどう考えますか?
折り返し地点の前後で区間を分けます。折り返す前と後では進む方向が変わるため、それぞれの区間で2人の間隔が毎分何m変化するかを確認します。
3人の旅人算では、どこから考えればよいですか?
問題で求められている人を確認し、その人と直接関係する相手を選びます。3人を一度に考えず、まず2人の出会いまたは追いつきとして整理し、同じ時刻の残りの1人の位置を求めます。
ダイヤグラムの交点は何を表しますか?
2本の線の交点は、2人が同じ時刻に同じ位置にいることを表します。出発地点や進む方向によって、出会いまたは追いつきの場面になります。
線分図とダイヤグラムは、どちらを使えばよいですか?
出発地点や最初の間隔、進む方向を整理したい場合は線分図が向いています。時刻による位置の変化、休憩、折り返し、複数回の出会いを確認したい場合はダイヤグラムが向いています。
関連学習と当塾でのサピックス対策
サピックスの速さ分野では、計算だけでなく、図で状況を整理する力が求められます。特に旅人算やダイヤグラムで手が進みにくい場合は、答えの出し方だけでなく、どこから図を書き始めるかを確認することが重要です。
当塾では、サピックスに通うお子さま向けに、線分図や表、ダイヤグラムを使った整理の仕方から確認し、速さ分野のつまずきを見直しています。
サピックス小5算数のほかの単元も続けて確認する場合は、サピックス小5算数の15分まとめ一覧から関連する解説へ進めます。
次のような状態が続いている場合は、解き方だけでなく、学習の進め方を含めて整理する方法があります。
- 授業を受けた翌日には、旅人算の整理が不安定になる
- 宿題や直しが回らず、速さ分野が積み残しになっている
- 図を書けばよいと分かっていても、どこから整理するか決められない
まとめ
- 旅人算は、複数の人や乗り物の距離・速さ・時間・位置関係を考える速さの文章題
- 大切なのは、2人の間隔が単位時間あたりに何m変化するかを考えること
- 出会いでは、2人が進んだ距離の両方が間隔を縮めるため、基本的に速さの和を使う
- 追いつきでは、速い人が余分に進む距離だけ間隔が縮まるため、基本的に速さの差を使う
- 同時に出発しない場合は、先に出発した人が作った間隔を最初に求める
- 折り返しがある場合は、折り返し地点の前後で区間を分ける
- 3人の旅人算は、まず2人ずつの関係に分ける
- ダイヤグラムでは、横軸と縦軸、線の傾き、横線、交点の意味を確認する
旅人算は、公式だけを覚えるより、出発地点、進む方向、最初の間隔を図に書き、間隔が時間とともにどう変化するかを確かめる方が安定しやすい単元です。
まずは出会いと追いつきを線分図で整理し、その後に途中出発、折り返し、3人の問題、速さの和差算、ダイヤグラムの順に確認していきましょう。
このあと確認する内容を選ぶ
- 速さの公式や単位換算が不安な場合:速さの公式と単位換算の基礎解説
- 速さを含む小5算数を講座でまとめて復習したい場合:小5算数マスター講座
- 手元の旅人算に合わせて図の書き方から確認したい場合:オンライン1対1個別指導



