小4対策
4年生の授業の特徴とは?──中学受験算数の「土台」になる学年
4年生で行う算数の授業は、いわば「受験算数の入門」であり、この段階で学ぶ内容が5年生以降の学習の土台になります。
以前は、5年生の授業の中で4年生の重要単元を再度扱い、授業の中で復習の時間を確保することができていました。しかし、現在は状況が大きく変わっています。
近年は5年生で扱うカリキュラムが増加しており、その結果、授業時間内で4年生の基礎内容を丁寧に復習する余裕がなくなってきています。
4年生の内容をきちんとマスターできていないと、次のような問題が必ず出てきます。
- 計算スピードが遅くなる
- 問題の解き方そのものが分からなくなる
つまり、4年生の基礎をどれだけ確実に固められているかが、5年生以降の算数の伸びを大きく左右します。
入試問題に直結するカリキュラムが4年生に集中している
中学入試の算数では、受験特有のさまざまな計算法・文章題の型が登場します。たとえば、
- 4年生で学習する「つるかめ算」「べんしょうのつるかめ算」
- 本来は5年生で扱うことが多かった「いもづる算」
最近では、この「いもづる算」も4年生カリキュラムに含まれているケースが増えています。
このように、入試問題を解くうえで必須となる計算法が、4年生のカリキュラムに多く含まれているのが現在の流れです。
つまり、4年生の授業は「受験算数としての基礎」を固めるための期間であり、ここで学ぶ計算方法や考え方をしっかりマスターしておくことが、受験において非常に重要になります。
そのためには、
- 言い回しを変えた様々なパターンの問題を数多く解く
- 基礎問題から入試レベルにつながる問題まで、段階的にトレーニングする
といった積み重ねが必須です。
しかし現状では、集団授業を行う進学塾は授業時間を短くする傾向もあり、さらに復習にかける時間が削られがちです。
だからこそ、4年生のうちに良い教師と出会い、良い授業を受けたうえで、しっかり復習の時間を確保することが何より重要になります。
4年生が抱えやすい3つの問題点と当塾の対策
ケース1:帰宅すると授業内容を忘れてしまっている
【問題点】
4年生では、さまざまな計算手法を新しく習う段階です。これらの計算手法は、少しひねった問題でも対応できるようにするトレーニングが欠かせません。
また、授業内でまだ正式には習っていない5年生内容に触れることも多く、塾から帰宅して宿題に取り組もうとしたときに、
- 「授業では分かった気がしたのに、自宅でやると解けない」
- 「説明を聞いた内容を忘れてしまっている」
といった状況に陥る生徒も少なくありません。
【当塾で行っている対策法】
4年生の段階では、問題の言い回しが少し変わるだけで解けなくなるというケースが非常に多くみられます。そこで当塾では、
- 同じ系統の問題を、言い回しだけ変えたバリエーションで多数解いていく
- 「形が変わっても同じ考え方で解ける」ことを体感させる
といったトレーニングを重ねていきます。
さらに当塾では、生徒ごとに苦手な問題をすべてデータ化しています。これにより、
- 授業中に、以前つまずいた問題をすぐに呼び出して再トライさせる
- 宿題として、ピンポイントで復習すべき問題だけを組み込む
といった指導が可能になり、「分かったつもり」が「本当にできる」状態に変わるまで繰り返しフォローしていきます。
ケース2:計算問題で手一杯になり、文章問題が苦手になる
【問題点】
4年生では、まず計算をしっかりこなすことが非常に大切です。ところが、計算にばかり意識が向いてしまうと、
- 文章題になると急に解けなくなる
- 「文章+計算」の形になった途端、手が止まってしまう
といった状況に陥る生徒が出てきます。
これは、計算に時間とエネルギーを使いすぎてしまい、文章を読む余裕がなくなることも一因です。
【当塾で行っている対策法】
文章問題にしっかり時間をかけて取り組めるようにするためには、計算問題を解くスピードと精度の両方を引き上げることが不可欠です。
当塾では、
- 計算が遅くなっている原因を個別に分析し、
- 生徒それぞれに合ったトレーニングメニューを作成
することで、計算速度の底上げを図ります。
具体的には、
- 筆算の書き方・途中式のまとめ方を改善する
- 「ここまでは暗算」「ここからは筆算」といった線引きを明確にする
- 制限時間を決めて計算演習を行い、時間感覚を身につける
といったアプローチで、文章題に回せる時間と集中力を確保できるように指導しています。
ケース3:トレーニング疲れから算数自体に苦手意識を持ってしまう
【問題点】
4年生のうちに、入試に必要な計算問題や言い回しを変えた問題など、多くのパターン演習に取り組む必要があります。
しかし、その反面、
- 「トレーニング疲れ」で算数そのものが嫌いになってしまう
- 塾のテスト結果や宿題がストレスの原因になってしまう
といった、メンタル面での負担が大きくなる生徒も出てきます。
多くの子どもたちは、
- 「自分の夢を叶えたい」
- 「ご両親の期待に応えたい」
という想いを強く持っています。そのため、
- テスト結果を家に持ち帰ること
- 宿題ができない・取り組めない状況が続くこと
が、大きなストレスとなり、算数への苦手意識につながるケースが非常に多く見られます。
【当塾で行っている対策法】
こうした状況を防ぐためには、親子間で適度な距離感を保ち、「見守り」と「応援」を基本スタンスにすることがとても重要です。
当塾では、講師が第三者の視点から生徒の不安や悩みを丁寧に聞き取り、そのうえで、
- その子に合ったペースや課題量の設定
- 「できた」経験を積み重ねるための問題選定
- 自信を回復させる声かけ・フィードバック
を行います。
「叱って伸ばす」のではなく、「できるようになるプロセス」を共にデザインすることで、生徒一人ひとりが前向きな気持ちで算数に取り組めるようサポートしています。
当塾の個別指導について
当塾では、4年生の基礎固めから志望校対策まで、様々な内容の個別指導を実施しております。授業の具体的な進め方や指導システムの詳細につきましては、以下のページをご覧ください。
まとめ──4年生のうちに「基礎」と「復習の仕組み」を整える
4年生の算数は、
- 中学受験算数の基礎となる重要単元が集中していること
- 5年生以降のカリキュラム増加により、授業内での復習時間が減っていること
から、以前にも増して「丁寧な基礎固め」と「計画的な復習」が求められる学年になっています。
よくあるつまずきとしては、
- 授業の内容を家で再現できない
- 計算で手一杯になり文章題が苦手になる
- トレーニング疲れから算数嫌いになってしまう
といったものがありますが、これは学び方や環境を整えることで十分に改善できる問題です。
4年生のうちに、
- 基礎的な計算方法・典型的な解き方をしっかり身につける
- 言い回しが変わっても対応できるよう、多くのパターン演習を行う
- 無理のないペースで、継続的に復習できる仕組みを整える
ことができれば、5年生以降の学習は格段にスムーズになります。
もし、
- 「4年生の内容が定着しているか不安」
- 「文章題になると急に手が止まる」
- 「算数への苦手意識が出始めている」
といったお悩みがありましたら、ぜひ一度ご相談ください。
4年生の今だからこそできることを整理し、お子さまにとって最適な学び方を一緒に考えていきましょう。




