中学受験算数の文章題対策|プリントと問題集で式の立て方を練習する

中学受験算数で、計算はできるのに文章題になると手が進みにくい場合は、計算力よりも文章を式に直す所でつまずいていることが多いです。このページでは、配布プリントや問題集を使って、文章のどこがどの式につながるかを見ながら練習する進め方をまとめます。

このページでは「プリントをどう使って練習するか」を中心に説明します。プリント練習だけでなく、文章題の頻出分野や解き方を体系的に整理したい場合は、中学受験算数|文章題の解き方まとめもあわせて確認してください。

文章題プリントを使う前に見ること

  • 問題文の数字をすべて書き出しているか
  • 何を求める問題かを一言で言えるか
  • 数字の意味を、人数・長さ・金額・時間などで分けられるか
  • 図や表にすると、関係が見えやすくなるか
  • 式を作ったあと、文章の意味と合っているかたしかめているか

中学受験算数の文章題をプリントで対策するポイント

計算問題は解けるのに文章題が苦手なケースとは

中学受験の算数で文章題が苦手なお子さんの多くは、次のような状態です。

  • 四則計算などの普通の計算問題は解ける
  • しかし、文章題になると急に手が進みにくい
  • 解説を読むと分かるが、自力では式が作れない
  • 数字は拾えているが、何を表す数字か分からなくなる

この場合、問題は「計算力」そのものではなく、書かれている文章を、適切な式に直すことにあります。正しい式を立てることさえできれば解けるケースも多いため、文章を理解し、読んだ内容から式を立てる力を鍛えることが、文章題対策の中心になります。

式が立てられない子に多い読み方のつまずき

文章題で手が進みにくいときは、「問題文を読んでいない」のではなく、読んだ内容を整理しきれていないことがあります。プリントを使うときは、どこで困っているのかを分けて考えましょう。

困っている様子 考えられる原因 プリントで見ること
数字は拾えるが式にならない 数字の意味を区別できていない 人数・金額・長さ・時間など、数字の横に意味を書く
解説を読むと分かるが自力で解けない 文章のどこが式につながるかを見ていない 解説の式と問題文の言葉を対応させる
図を書けない 合計・差・割合・比などの関係が見えていない 線分図や表に置く前に、何と何の関係かを言う
答えは出るが単位や答え方を間違える 最後に何を答える問題かを見ていない 答えを書く前に、求めた数が何を表すかたしかめる
単元が変わると解けない 解き方を暗記していて、条件の読み取りが弱い 同じ単元で練習した後、少しずつ別単元の問題を混ぜる

「文章題が苦手」とまとめてしまうと、何を練習すればよいかが見えにくくなります。読み取り、数字の意味、図や表、式、計算のどこで困ったのかを分けると、次に取り組む内容が決めやすくなります。

特に、「たす・ひく・かける・わる」のどれを使えばよいか判断しにくい場合は、文章中の言葉と計算の関係を整理することも大切です。言葉の読み替えから確認したい場合は、たす・ひく・かける・わるの言い換えと文章題の読み方も参考にしてください。

文章題プリントを選ぶときの基準

文章題に強くなるためには、文章を式に変換する経験を積むことが欠かせません。ただし、難しい問題をたくさん解けばよいというものではありません。式が立てられない段階では、まず少し考えれば手が届く問題を使い、文章の読み方と式の作り方をたしかめる方が取り組みやすくなります。

  • 一度解いた塾プリントや宿題を優先する
  • 解説があり、なぜその式になるかを見られるものを選ぶ
  • 同じ単元の問題が並んでいるプリントから始める
  • 正答率が低すぎる問題ばかりにしない
  • 初見問題だけでなく、解き直しに使える問題を残しておく

難しすぎるプリントを使うと、文章を式に直す前にあきらめやすくなります。反対に、簡単すぎる問題だけでは、入試に必要な条件整理の練習が足りなくなることもあります。まずは、今の単元で少し考える程度の問題を使い、問題文と式のつながりまで見ることを目標にしましょう。

教材 向いている使い方 注意点
塾の宿題プリント 授業内容の復習と解き直しに使う 答え合わせだけで終わらせず、問題文と式のつながりを見る
間違えたテスト問題 苦手単元や読み取りの弱点を見つける 解説を読んだ後、日を改めて自分で解く
市販問題集 同じ単元をまとめて練習する 難度が合っているかを見ながら進める
無料プリント 基礎確認や反復練習に使う 中学受験特有の条件整理まで扱えているか見る
過去問の文章題 小6後半以降に総合力をたしかめる 苦手が強い単元は、先に基本問題へ戻る

プリントを使うときの基本の進め方

文章題プリントは、たくさん解くだけでは効果が出にくいことがあります。次のように、1問ごとの扱い方を決めておくと、式を立てる力につながりやすくなります。

  1. 問題文を読む
    最初から式を書かず、何が分かっていて何を求めるのかをたしかめます。
  2. 数字に意味を書く
    「25人」「600円」「3:2」などの横に、人数・金額・比などの意味を添えます。
  3. 関係を図や表にする
    合計、差、割合、比、速さなど、必要に応じて線分図や表に置きます。
  4. 式を作る
    数字の意味が見えてから式に直します。
  5. 文章に戻って見直す
    答えが問題文の条件と合っているかを見ます。

プリント練習で大切なこと

「何問解いたか」よりも、「文章のどの部分が式につながったか」を見ることが重要です。式だけを写して終わると、次の初見問題で同じように困りやすくなります。

文章題を式に直す短い例

式が立てられない場合は、長い入試問題に入る前に、短い文章で「どの言葉を見るか」をたしかめると取り組みやすくなります。

例1:合計と差を見る問題

「AとBを合わせて48個、AはBより6個多い」という文章では、「合わせて48個」が合計、「6個多い」が差を表しています。いきなり式を書く前に、AとBの2つの量を線分図にして、合計と差の位置を見ます。

このように、問題文の中から「合計」「差」「一方が多い」という言葉を見つけると、どの関係を式にすればよいかが見えやすくなります。

例2:割合で、もとにする量を見る問題

「定価の20%引きで売る」という文章では、「20%引き」だけを見るのではなく、何をもとにした20%なのかを考えます。この場合は、定価をもとにして、そこから20%分を引くと考えます。

割合の問題では、「全体の3割」「残り」「定価の何%」などの言葉が出たときに、もとにする量を先に見つけることが大切です。

例3:比と全体を見る問題

「AとBの比が3:2で、合わせて50個」という文章では、「3:2」がAとBの比、「合わせて50個」が全体の量です。3:2の合計は5にあたるので、50個が比の5つ分にあたると考えます。

比の問題では、3:2が何と何の比なのか、全体・差・一方の量のどれが分かっているのかをたしかめることが大切です。

プリントを解いても伸びにくいときの見直し方

文章題プリントを使っているのに成果が出にくい場合は、解く量よりも、使い方を見直す必要があります。次のような進め方になっていないかを振り返りましょう。

  • 答え合わせだけで終わっている
  • 解説の式だけを写している
  • 間違えた理由を分けていない
  • 難しすぎる問題ばかり解いている
  • 毎回単元が変わり、同じ考え方を練習できていない
  • 解き直しまでの間隔が空きすぎている

プリント練習では、間違えた問題を「できなかった」で終わらせず、どこまでは読めていたのか、どこで式にできなくなったのかを見ることが大切です。解説を読んだ後にもう一度自分で解き直す時間を入れると、読み方と式の作り方が定着しやすくなります。

プリントを繰り返しても同じところで困る場合

家庭で解き直しを続けても、「文章の読み取り」「図や表への置き換え」「式の作り方」のどこで止まっているのか分けにくいことがあります。その場合は、実際の答案やノートを見ながら確認すると、次に練習する部分を整理しやすくなります。オンラインで答案やノートを見ながら確認したい場合は、算数オンライン塾|中学受験算数の完全1対1個別指導をご覧ください。

文章題プリントで確認したい単元

文章題が苦手な場合、すべての単元を一度に扱うより、よく出るテーマを分けて練習する方が取り組みやすくなります。単元ごとに、問題文の中で見る言葉を押さえましょう。

単元 よく見る言葉 プリントで見ること
和差算 全部で、合わせて、差、多い、少ない 合計と差を線分図に置けるか
割合 何%、何割、定価、残り、もとにする量 もとにする量、比べる量、割合を区別できるか
比 3:2、同じ比、合わせて、差 何と何の比か、全体・差・一方の量のどれが分かっているか
速さ 道のり、速さ、時間、出会う、追いつく 単位をそろえ、図や表で関係を見られるか
場合の数 何通り、選び方、並べ方、条件 条件を落とさず、数え方を整理できるか

場合の数のように、文章から条件を読み取りながら数え上げる単元では、式だけでなく「どの条件を使ったか」を見ることが大切です。場合の数で条件の整理や数え方を詳しく確認したい場合は、場合の数|和の法則と積の法則を中学受験算数で例題確認も参考になります。

解説を読むときに見ること

文章題の解説では、答えや式だけを見るのではなく、次の点を見ます。

  • 最初に何を求めているか
  • 問題文のどの言葉からその式が出てきたか
  • 図や表では、どの数字がどこに置かれているか
  • 途中で求めた数字は、何を表しているか
  • 答えが問題文の条件に合っているか

特に、「途中で求めた数字が何を表しているか」を言えるかどうかは重要です。数字だけを追っていると、最後に何を答えればよいのか分からなくなることがあります。

解説を読んだ後は、問題文のどの一文が式につながったかをたしかめ、日を改めて解き直します。式だけでなく、図や表も再現できるかを見ると、同じ考え方を別の問題で使いやすくなります。

家庭で使いやすい文章題プリントの進め方

家庭学習では、1回の量を増やしすぎない方が続けやすくなります。次のように、短時間で進める形がおすすめです。

日 内容
1日目 同じ単元の文章題を2問解き、数字の意味を書く
2日目 前日の1問を解き直し、なぜその式になるかを説明する
3日目 類題を2問解き、図や表を使う
4日目 間違えた問題だけを再度見る
5日目 別の単元を1問だけ混ぜる

文章題が苦手な子ほど、毎回新しい問題を大量に解くより、同じ単元の問題を何度か見直し、文章から式へのつながりをつかむことが大切です。

家庭で保護者が見るポイント

家庭で文章題プリントを見るときは、すぐに式を教えるよりも、問題文を整理する質問をする方が効果的です。考える部分を大人が先に進めすぎると、次の問題で自力で式を作りにくくなることがあります。

  • 「何を求める問題?」と聞く
  • 「この数字は何の数?」とたしかめる
  • 「全部の数なのか、一部の数なのか」を聞く
  • 「図や表にすると、どこに置けそう?」と促す
  • 「この式は、問題文のどの言葉から作った?」と聞く
  • 「答えの単位は何になる?」と最後に見る

間違えたときも、最初からやり直させるだけではなく、どこまでは読めていたかを一緒に見ます。読み取りはできていたのに計算で間違えたのか、数字の意味が分からなかったのかを分けると、次に直すべき点が見えやすくなります。

こうした質問をしても式が出てこない場合は、「もっと問題を解かせる」と考える前に、読み取り、図や表への置き換え、式の作り方のどこで止まっているのかを確認することが大切です。家庭で原因を分けにくい場合は、実際に解いたプリントや途中式を見ながら確認すると、次に練習する部分を整理しやすくなります。

小5・小6で文章題プリントの使い方を変える

文章題プリントは、学年や時期によって使い方を少し変えると取り組みやすくなります。特に小5と小6では、練習の目的が変わります。

時期 プリントの使い方 見たいこと
小5 単元別のプリントで基本を固める 比、割合、速さ、場合の数などで、問題文から条件を拾えているか
小6前半 苦手単元に戻りながら総合問題へつなげる 単元が混ざっても、何の問題かを見分けられるか
小6後半 過去問や模試で間違えた文章題を使う 条件整理、図や表、問題文と式のつながりを短時間で見られるか

小5のうちに文章題の苦手を残したままにすると、小6で過去問や総合問題に入ったときに負担が大きくなることがあります。特に、比、速さ、場合の数、割合は、文章題の中でも差が出やすい分野です。小6に入る前に、図にする問題、条件を整理する問題、割合や比を使う問題を一度見直しておくと、総合問題に進んだときの負担を減らしやすくなります。

小5のうちに、図形・場合の数・速さ・比などの主要単元をまとめて復習したい場合は、小5算数マスター講座|小6前の図形場合の数速さ比を総復習も確認できます。

答え方で間違える場合は概数や四捨五入も確認する

文章題では、式を立てるところまでは合っていても、最後の答え方で間違えることがあります。特に概数や四捨五入が関係する問題では、小数第何位を四捨五入するのか、上から何桁で答えるのか、単位まで書く必要があるのかを確認します。

これは式の立て方とは別のつまずきです。概数や四捨五入の意味そのものがあいまいな場合は、概数とは|上から1桁2桁と四捨五入|小5算数の基礎整理で基本を確認してください。

家庭だけでは文章題のつまずきを分けにくい場合

文章題は、答えが合っているかだけではなく、どこを読んで、どこで考えが止まったのかを見ることが大切です。プリントや答案を見るときは、次のような点を確認します。

  • 問題文を最後まで読めているか
  • 求めるものを一言で言えるか
  • 数字の意味を書き分けられているか
  • 図や表が文章の意味と合っているか
  • なぜその式になるかを説明できるか
  • 解き直しで同じ考え方を使えているか

答案やノートを見ると、文章の読み取りで困っているのか、図や表への置き換えで困っているのか、式の作り方で困っているのかを把握しやすくなります。家庭では「なぜ間違えたのか」が見えにくい場合でも、途中式やメモを見ることで、次に練習する内容を分けやすくなります。

家庭だけではつまずいている場所を分けにくい場合は、答案やノートを見ながら一緒に確認する方法もあります。オンラインで確認したい場合は、算数オンライン塾|中学受験算数の完全1対1個別指導をご覧ください。教室で塾フォローや算数全体について相談したい場合は、中学受験算数の個別指導|塾フォローと算数対策も確認できます。

文章題プリントに関するよくある質問

算数の文章題は毎日何問くらい解くとよいですか?

最初から大量に解く必要はありません。毎日1〜2題でも、数字の意味、図や表、問題文と式のつながりを見られれば練習になります。慣れてきたら、同じ単元の類題を少しずつ増やすとよいでしょう。

文章題で式が立てられない子は、何から練習すればよいですか?

まずは、何を求める問題かを一言で言うことから始めます。そのうえで、問題文の数字に意味を書き、必要に応じて図や表にします。式を作る前の整理を丁寧に行うことが大切です。

無料プリントだけで中学受験の文章題対策はできますか?

無料プリントは、基礎確認や反復練習には使いやすい教材です。ただし、中学受験では条件整理が必要な問題も多いため、塾教材、問題集、模試で間違えた問題などもあわせて見る方が取り組みやすくなります。

解説を読めば分かるのに、自分で解けない場合はどうすればよいですか?

解説の式を写すだけでなく、問題文のどの一文がどの式につながっているかを見ます。その後、日を改めて解説を閉じてもう一度解き直し、同じ考え方を自分で使えるかをたしかめます。

保護者は文章題をどこまで教えてよいですか?

式を先に教えるより、「何を求める問題?」「この数字は何を表している?」「図にするとどこに置けそう?」と聞く形がおすすめです。考える部分を代わりに進めすぎず、どこでつまずいているかを一緒に見ましょう。

まとめ:プリントを活用して式を立てる力を鍛える

中学受験の算数で文章題を克服するには、次のポイントを押さえる必要があります。

  • 計算力だけでなく、文章を読んで式を立てる力が必要
  • 学校・塾のプリントや問題集を繰り返し活用する
  • 解説を読みながら、「どの文章がどの式につながるか」を見る
  • 数字の意味、図や表、なぜその式になるかを毎回見直す
  • 毎日少しずつ文章題に触れ、文章から式への変換に慣れる

文章題は、センスだけで解く分野ではありません。プリントや問題集を活用し、読み方と式の立て方の基本を身につけていくことで、少しずつ苦手意識を減らしていくことができます。

まずは、手元にあるプリントからで構いません。毎日の学習に文章題1〜2問を取り入れ、文章のどこが式につながるのかを見ることから始めてみてください。

プリントでの練習方法が分かったあと、文章題の頻出分野や解き方をさらに整理したい場合は、中学受験算数|文章題の解き方まとめへ進むと、文章題全体を確認できます。

次に確認したい内容

文章題の式づくりを個別に確認したい方へ

お子さまの答案やノートを見ると、文章の読み取りで困っているのか、図や表への置き換えで困っているのか、式の作り方で困っているのかを把握しやすくなります。

  • 解説を読むと分かるが、自力では式が作れない
  • プリントを解いても、同じような文章題でまた困る
  • 家庭だけでは、どこを見ればよいか決めにくい

塾別対策

通常、塾ごとに異なるフォローが行われます。主な課題への対策として、授業内容の理解が追いつかない場合、カリキュラム内の問題が偏っている場合、または対策配布テキストの量が多すぎて問題の管理が難しい場合があります。