柱体・すい体・水そう 底面と高さ、体積と表面積【510-07】

柱体・すい体・水そうの底面積と体積を学ぶイメージ

底面積とは、立体の底面となる面の面積です。柱体やすい体の体積を求めるときは、最初に底面を見つけ、その面積を計算します。

ただし、底面は図の一番下に描かれた面とは限りません。柱体では合同で平行な2つの面、すい体では頂点の反対側にある面が底面です。

このページでは、底面積の意味と底面の見つけ方から、柱体・すい体の体積、体積から高さや底面積を求める逆算、側面積・表面積、水そうの水位まで、例題を使って順番に解説します。SAPIX小5で立体図形を学ぶ生徒にも使いやすい内容です。

柱体を中心に最初に確認したい4つの基本式

すい体の逆算式は、本文の「体積から高さを求める」「体積から底面積を求める」で例題とともに確認できます。

  • 柱体の体積=底面積×高さ
  • すい体の体積=底面積×高さ÷3
  • 柱体の高さ=体積÷底面積
  • 柱体の底面積=体積÷高さ

底面積とは

底面と底面積の違い

底面は立体の基準となる面、底面積はその面の面積です。

たとえば、たて4cm、横3cmの長方形が底面なら、底面積は次のように求めます。

4×3=12cm²

底面積は長さではなく面積なので、単位はcm²などになります。体積を求めるときは、この底面積に立体の高さを掛けます。

底面の形ごとの底面積の求め方
底面の形 底面積の式 確認する長さ
長方形 たて×横 たて、横
正方形 一辺×一辺 一辺
三角形 底辺×三角形の高さ÷2 底辺、底辺に垂直な高さ
半径×半径×3.14 半径

底面は必ず立体の一番下とは限らない

図で立体が縦向きに描かれていると、一番下の面を底面だと思いやすくなります。しかし、底面は見た目の上下だけでは決まりません。

  • 柱体:合同で平行になっている2つの面を底面として見る
  • すい体:1つの頂点の反対側にある面を底面として見る

三角柱が横向きに描かれている場合は、左右にある同じ三角形が底面です。下側に見えている長方形を底面にすると、問題で示された高さとの対応が分かりにくくなることがあります。

柱体の底面

底面
同じ形が続く部分
底面

青い2面は合同で平行です。立体が横向きでも、この2面を底面として見ます。

すい体の底面

頂点
底面

頂点の反対側にある青い面が底面です。高さは頂点から底面へ垂直に測ります。

図の青い部分が底面です。底面の位置は、紙面上の上下ではなく立体のつくりから判断します。

柱体とすい体で底面を見つける方法

底面を見つけるときは、次の順番で確認します。

  1. 同じ形で平行な面が2つあるかを見る
  2. 2つあるなら、その面を底面とする柱体か確認する
  3. 1つの頂点に面が集まっているなら、その反対側の面を底面とする
  4. 底面の形に合った面積の公式を使う
  5. 底面に垂直な方向の長さを立体の高さとして使う

図が斜めに描かれているときの注意

立体を見やすくするため、辺が斜めに描かれているだけの場合があります。斜めに見える辺をそのまま高さにせず、底面どうしの垂直な距離を確認してください。立体自体が斜めになっている斜柱では、斜めの辺と高さは同じとは限りません。

体積の求め方

柱体・すい体・水そうでは、いずれも底面積と高さの関係を使います。ただし、すい体では3で割る点が異なります。

柱体

底面:合同で平行な2面

高さ:底面間の垂直な距離

体積:底面積×高さ

高さ:体積÷底面積

すい体

底面:頂点の反対側の面

高さ:頂点から底面までの垂直な距離

体積:底面積×高さ÷3

高さ:体積×3÷底面積

水そう

底面:水そうの底

高さ:水面の高さ

水の体積:底面積×水位

水位:水の体積÷底面積

柱体の体積

柱体は、同じ形の底面がまっすぐ続いてできる立体です。直方体、立方体、三角柱、円柱などが柱体の仲間です。

柱体の体積=底面積×高さ

たとえば、底面がたて4cm、横3cmの長方形で、柱体の高さが10cmなら、次のように求めます。

底面積:4×3=12cm²
体積:12×10=120cm³

辺の長さを最初からすべて掛けるのではなく、底面積を先に求めてから立体の高さを掛けると、三角柱や円柱にも同じ考え方を使えます。

すい体の体積

すい体は、底面から1つの頂点に向かってすぼまる立体です。三角すい、四角すい、円すいなどがあります。

すい体の体積=底面積×高さ÷3

同じ底面積、同じ高さの柱体と比べると、すい体の体積は3分の1です。

たとえば、底面積が12cm²、高さが9cmなら、次のように求めます。

12×9÷3=36cm³

すい体の高さは、頂点から底面へ垂直に下ろした長さです。側面にある斜めの辺を高さとして使わないように注意してください。

すい体の体積を3で割る理由

同じ底面積と高さをもつ柱体とすい体の容器を用意し、すい体の容器に入れた水や砂を柱体へ移す実験をすると、すい体3杯分で柱体1杯分になります。

この関係から、すい体の体積は、同じ底面積・同じ高さの柱体の3分の1として考えます。そのため、底面積×高さで柱体に相当する体積を求めたあと、3で割ります。

動画講義:柱体・すい体・水そうの基本

この動画は、サピックスに通塾している小学5年生で、算数に苦手意識がある生徒向けに、授業前に確認したいポイントをまとめたものです。柱体とすい体の区別、水そうで図に情報を書き込む考え方など、基本事項の復習にご活用ください。

本動画は、サピックスで使用されているテキストそのものを解説する動画ではありません。

本文で柱体とすい体の違いを確認してから動画を見ると、底面と高さの位置を意識しながら視聴できます。視聴後は、逆算や例題へ進むことで計算の意味を整理しやすくなります。小5算数の復習動画をまとめて利用する場合は、SAPIX小5復習と受験算数ウェブ授業の案内もご確認ください。

体積から高さを求める

柱体の体積と底面積が分かっているときは、体積の公式を逆に使います。

柱体の高さ=体積÷底面積

体積が240cm³、底面積が30cm²なら、

240÷30=8cm

したがって、高さは8cmです。単位についても、cm³÷cm²=cmとなり、高さの単位になることを確認できます。

すい体の場合は、体積を求めるときに3で割っているため、先に体積を3倍します。

すい体の高さ=体積×3÷底面積

たとえば、すい体の体積が48cm³、底面積が12cm²なら、

48×3÷12=12cm

したがって、すい体の高さは12cmです。体積を3倍すると、同じ底面積と高さをもつ柱体に相当する体積へ戻せます。

体積から底面積を求める

柱体の体積と高さが分かっているときは、次の式を使います。

柱体の底面積=体積÷高さ

体積が180cm³、高さが9cmなら、

180÷9=20cm²

したがって、底面積は20cm²です。

すい体の場合は、次のように求めます。

すい体の底面積=体積×3÷高さ

たとえば、すい体の体積が60cm³、高さが9cmなら、

60×3÷9=20cm²

したがって、底面積は20cm²です。

側面積と表面積の求め方

側面積と表面積の違い

側面積と表面積の比較
名称 表す部分 柱体での考え方
側面積 底面を除いた、まわりの面の面積 側面を展開した帯の面積
表面積 外側にあるすべての面の面積 側面積+2つの底面積

柱体の側面積

小学校で主に扱う、側面を展開すると長方形の帯になるまっすぐな柱体では、側面積を次の式で求められます。

柱体の側面積=底面の周りの長さ×柱体の高さ

底面がたて4cm、横3cm、高さ10cmの直方体なら、底面の周りの長さは、

4+3+4+3=14cm

したがって、側面積は、

14×10=140cm²

となります。

側面を展開したときの見方

側面を切り開いて1枚の長方形として見ると、横の長さが「底面の周りの長さ」、縦の長さが「柱体の高さ」になります。このため、側面積は底面の周りの長さ×高さで求められます。

円柱の側面積

円柱でも、側面を開くと長方形になります。長方形の横の長さは底面の円周、縦の長さは円柱の高さです。

円柱の側面積=底面の円周×高さ

たとえば、底面の半径が5cm、高さが10cmの円柱では、底面の円周は、

5×2×3.14=31.4cm

したがって、側面積は、

31.4×10=314cm²

です。円柱でも「底面の周りの長さ×高さ」という考え方は同じです。

柱体の表面積

柱体の表面積は、側面積に上下2つの底面積を加えて求めます。

柱体の表面積=側面積+底面積×2

先ほどの直方体では、底面積が4×3=12cm²、側面積が140cm²なので、

140+12×2=164cm²

したがって、表面積は164cm²です。

これは次の式にまとめることもできます。

柱体の表面積=底面の周りの長さ×高さ+底面積×2

この式は、側面を展開すると長方形の帯になる柱体を前提としています。図が斜めに描かれているだけの場合と、立体自体が斜めになっている場合を区別してください。

すい体の表面積で注意する点

すい体の表面積は、底面積と側面にある三角形や扇形の面積をそれぞれ求めて足します。

すい体の表面積=底面積+側面積

たとえば、底面が一辺4cmの正方形で、側面が底辺4cm、高さ5cmの同じ三角形4枚からできている四角すいを考えます。

底面積:4×4=16cm²
三角形1枚の面積:4×5÷2=10cm²
側面積:10×4=40cm²
表面積:16+40=56cm²

ここで使う三角形の高さは、側面に描かれた三角形の高さです。頂点から底面へ垂直に下ろす立体の高さとは異なる場合があります。

例題で確認する底面積と体積

例題1:長方形を底面とする柱体

底面がたて5cm、横4cm、高さが8cmの直方体の体積を求めます。

  1. 底面積を求める:5×4=20cm²
  2. 底面積に高さを掛ける:20×8=160cm³

答えは160cm³です。

例題2:三角形を底面とする柱体

底面が、底辺6cm、高さ4cmの三角形で、柱体の高さが10cmの三角柱を考えます。

  1. 三角形の底面積を求める:6×4÷2=12cm²
  2. 柱体の高さを掛ける:12×10=120cm³

答えは120cm³です。

この問題には「三角形の高さ」と「柱体の高さ」という2種類の高さがあります。どの面積や体積を求めるための高さなのかを区別することが大切です。

例題3:すい体の体積

底面積が18cm²、高さが6cmのすい体の体積を求めます。

  1. 同じ底面積・高さの柱体の体積を考える:18×6=108cm³
  2. すい体なので3で割る:108÷3=36cm³

答えは36cm³です。

例題4:水そうの水位

底面積が250cm²の水そうに、2Lの水を入れます。水位は何cm上がるでしょうか。

最初に、Lをcm³へ直します。

2L=2,000cm³

水の体積を底面積で割ると、水位を求められます。

2,000÷250=8cm

水位は8cm上がります。

水そう問題で使う単位
単位 関係 主に表すもの
cm² 面積の単位 底面積、側面積、表面積
cm³ 体積の単位 立体や水の体積
mL 1mL=1cm³ 水などの量
L 1L=1,000cm³ まとまった水の量

水そうでは正面図に4つの情報を書く

水そう問題では、水面の高さが見える向きの正面図を描き、次の情報を書き込みます。

  • 底面積:水そうの底の面積
  • 高さ:水そう全体の高さや水位
  • 体積:入った水、抜けた水、水そう内にある水の量
  • 時間:水を入れたり抜いたりする時間
水位 8cm
水の体積 2,000cm³
時間がある場合はここに記入
底面積 250cm²
正面図に情報を集めると、体積を求めるのか、水位を求めるのか、時間を求めるのかが整理しやすくなります。

水を入れる量と抜く量が同時に示される場合や、途中で流量が変わる場合も、まず一定時間ごとの体積の増減を整理します。その後、増減した体積を底面積で割ると、水位の変化に直せます。

底面積と体積でよくある間違い

見えている一番下の面を底面にする

底面は紙面上の位置ではなく、立体のつくりから判断します。柱体では合同で平行な2面、すい体では頂点の反対側の面を探してください。

斜めの辺を高さとして使う

体積の公式で使う高さは、底面に対して垂直な長さです。すい体の斜辺や、斜柱の傾いた辺が高さになるとは限りません。

底面積を求めずに辺を掛ける

直方体では3つの辺を掛けても体積を求められますが、三角柱や円柱では同じ方法をそのまま使えません。どの立体でも、まず底面積を求める習慣をつけると考え方が安定します。

側面積と表面積を混同する

側面積は底面を含まない、まわりの面だけの面積です。表面積は、側面積に底面の面積を加えた、外側全体の面積です。

cm²とcm³を混同する

底面積や表面積はcm²、体積はcm³です。水そうでLやmLが出たときは、必要に応じてcm³へ直してから計算します。

底面積と体積についてのよくある質問

底面積とは何ですか?

底面積とは、立体の底面となる面の面積です。長方形ならたて×横、三角形なら底辺×高さ÷2、円なら半径×半径×3.14で求めます。詳しくは「底面積とは」の見出しをご確認ください。

底面は必ず立体の一番下の面ですか?

いいえ。底面は図の上下ではなく、立体のつくりから判断します。柱体では合同で平行な2面、すい体では頂点の反対側にある面が底面です。

柱体の底面はどの面を選べばよいですか?

同じ形・同じ大きさで、平行になっている2つの面を探します。その2面のどちらを底面としても底面積は同じです。問題で示された高さと対応しやすい向きで考えましょう。

体積から高さを求めるにはどう計算しますか?

柱体では、体積÷底面積で高さを求めます。たとえば、体積240cm³、底面積30cm²なら、240÷30=8cmです。すい体では、体積×3÷底面積で求めます。

体積から底面積を求めるにはどう計算しますか?

柱体では、体積÷高さで底面積を求めます。すい体では、体積×3÷高さです。求めた底面積の単位はcm²などになります。

側面積と表面積は何が違いますか?

側面積は底面を除いた、まわりの面の面積です。表面積は底面を含む外側すべての面の面積です。柱体では、表面積=側面積+底面積×2と考えられます。

すい体の体積はなぜ3で割るのですか?

同じ底面積と高さをもつ柱体とすい体では、すい体の体積が柱体の3分の1になるためです。容器を使った実験では、すい体に入れた水や砂を同じ底面積・高さの柱体へ移すと、すい体3杯分で柱体1杯分になります。

1Lは何cm³ですか?

1Lは1,000cm³です。また、1mLは1cm³です。水そうの問題では、LやmLをcm³へそろえてから計算すると、底面積との関係を整理しやすくなります。

水そうの水位はどう求めますか?

底面が一定の水そうでは、水の体積÷底面積で水位を求めます。水の量がLで示されている場合は、先にcm³へ直してください。

SAPIX小5での学習ポイント

SAPIX小5の立体図形では、公式を暗記するだけでなく、図から底面と高さを選び、必要な情報を書き込む力が重要です。

柱体・すい体・水そうは別々の問題に見えますが、次の考え方でつながっています。

  • 底面を見つける
  • 底面積を求める
  • 底面に垂直な高さを確認する
  • 体積=底面積×高さを基準に考える
  • すい体では最後に3で割る
  • 水そうでは体積と水位を対応させる

SAPIX生が取り組みやすい復習手順

  1. 問題の立体で底面を色分けする
  2. 底面積を式にする
  3. 立体の高さに印を付ける
  4. 柱体かすい体かを判断する
  5. 公式へ数値を入れる
  6. 単位がcm²かcm³かを確認する
  7. 間違えた問題は、式だけでなく底面と高さの選び方から見直す

立体図形だけでなく、場合の数・速さ・比など、小5の重要単元をまとめて復習する場合は、小5算数マスター講座で学習の流れを確認できます。

SAPIXの学習量や宿題の特徴を保護者の方が確認する場合は、SAPIXとは|費用と宿題量を中学受験の保護者向けに確認するページをご覧ください。

底面や高さの見方に迷う場合

答えだけを直しても、次の問題で再び底面や高さを取り違えることがあります。ノートに描いた図、選んだ底面、使った高さを確認しながら解き直すことが大切です。

当塾では、公式の暗記だけでなく、底面の選び方、図への書き込み方、側面積と表面積の区別、水そうでの体積と水位の対応を確認しながら指導しています。

まとめ:底面積を求めてから体積を考える

  • 底面積とは、立体の底面となる面の面積
  • 底面は必ず図の一番下にあるとは限らない
  • 柱体では、合同で平行な2面を底面として見る
  • すい体では、頂点の反対側にある面を底面として見る
  • 柱体の体積は底面積×高さ
  • すい体の体積は底面積×高さ÷3
  • 柱体の高さは体積÷底面積
  • すい体の高さは体積×3÷底面積
  • 柱体の底面積は体積÷高さ
  • すい体の底面積は体積×3÷高さ
  • 側面積はまわりの面、表面積は底面を含む外側全体の面積
  • 水そうの水位は、水の体積を底面積で割って求める

問題を解くときは、公式へすぐに数値を入れるのではなく、最初に「底面はどこか」「底面積はいくつか」「高さはどの長さか」を確認しましょう。この順番を身につけると、直方体だけでなく、三角柱、円柱、すい体、水そうにも同じ考え方を使えるようになります。

小5立体図形をこの先の学習につなげたい方へ

柱体・すい体・水そうで底面や高さの見方があいまいなままだと、立体の切断、水そうのグラフ、比を使う図形問題を解き進めにくくなります。小5のうちに、図へ書き込む位置と式の意味を確認しておくと、6年生の演習にもつながります。

算数の個別指導をご検討の方へ

立体図形の底面や高さの見方を、実際のノートや答案を確認しながら整理します。

 

当塾のご紹介

夏井算数塾の個別指導の他塾と異なる点や、夏井算数塾にしかないオンライン個別指導の紹介をさせていただいております。当塾にしかないシステムをぜひご覧ください!