約数とは|公約数・最大公約数と約数の個数(小5)【510-03】

12の約数は1、2、3、4、6、12

全部で6個です。1と12自身も約数に含まれます。

12になるかけ算の組を小さい数から探すと、次の3組が見つかります。

1×12、2×6、3×4

この組に出てくる数を小さい順に並べれば、12の約数をすべて求められます。なお、このページでは小学生向けに正の約数を扱います。

ここからは、約数の意味と漏れなく見つける方法を確認したあと、公約数・最大公約数、余りや不足の問題、素因数分解を使った約数の個数へ進みます。

サピックス小5算数の「15分まとめ」全体は、サピックス5年生向け算数解説の一覧から確認できます。

1.約数とは何か

まずは、この単元の土台となる約数の意味をはっきりさせておきましょう。

約数の意味を割り算で確認しよう

約数とは、ある正の整数を余りなく割ることができる正の整数のことです。

例えば、12を3で割ると次のようになります。

12÷3=4、余り0

12を3で割ると余りが0になるため、3は12の約数です。一方、12を5で割ると余りが2になるため、5は12の約数ではありません。

  • 12÷3=4、余り0:3は12の約数
  • 12÷5=2、余り2:5は12の約数ではない

かけ算で考える場合は、2つの正の整数をかけて元の数になるとき、その2つの数はどちらも元の数の約数です。

例えば、3×4=12なので、3と4はどちらも12の約数です。

12の約数をすべて求める方法

約数を漏れなく求めるには、元の数になるかけ算の組を、小さい数から順番に探します。

かけ算の組 見つかった約数 割り算での確認
1×12=12 1、12 12÷1=12、12÷12=1
2×6=12 2、6 12÷2=6、12÷6=2
3×4=12 3、4 12÷3=4、12÷4=3

3×4まで調べたあとの4×3、6×2、12×1は、すでに見つけた組の順番を反対にしたものです。そのため、同じ組をもう一度調べる必要はありません。

見つかった数を小さい順に並べると、次のようになります。

12の約数:1、2、3、4、6、12

全部で6個です。

2.公約数と最大公約数

約数・公約数・最大公約数の違い

公約数とは、2つ以上の正の整数に共通している約数です。公約数の中で最も大きい数を、最大公約数といいます。

用語 意味
約数 1つの数を余りなく割れる数 12の約数は1、2、3、4、6、12
公約数 複数の正の整数に共通している約数 12と18の公約数は1、2、3、6
最大公約数 公約数の中で最も大きい数 12と18の最大公約数は6

12と18の公約数・最大公約数

12と18を使って、公約数と最大公約数を順番に確認します。

  • 12の約数:1、2、3、4、6、12
  • 18の約数:1、2、3、6、9、18

両方に含まれている数は、1、2、3、6です。

  • 12と18の公約数:1、2、3、6
  • 12と18の最大公約数:6

最大公約数6の約数は、1、2、3、6です。これは、12と18の公約数と一致します。

このように、正の整数については、公約数は最大公約数の約数になっています。そのため、公約数をすべて求めるときは、次の順番で考えることもできます。

  1. 最大公約数を求める
  2. 最大公約数の約数をすべて書き出す
  3. 書き出した数を公約数とする

差に注目して最大公約数を見つける方法

2つの数を共通して割り切れる数は、その2つの数の差も割り切れます。

例えば、24と36の差は12です。

36-24=12

24と36の公約数は、差である12の約数の中から探せます。

  1. 12の約数を候補にする:1、2、3、4、6、12
  2. 候補が24と36の両方を割り切れるか確認する
  3. 両方を割り切れる最大の候補を選ぶ

12は24と36の両方を割り切れます。

  • 24÷12=2
  • 36÷12=3

したがって、24と36の最大公約数は12です。

差を見ただけで答えを決めるのではなく、差の約数を候補にして、元の数を本当に割り切れるか確認することが大切です。

確認問題:30と45の最大公約数

30と45の最大公約数を求めてみましょう。先に自分で考えてから、答えを開いて確認してください。

答えと考え方を見る

30の約数は1、2、3、5、6、10、15、30です。45の約数は1、3、5、9、15、45です。

共通する約数は1、3、5、15なので、最大公約数は15です。

補足動画:サピックス5年生向け・約数と公約数の基本

動画では、約数・公約数・最大公約数の基本と、問題を解く前に確認しておきたい考え方をコンパクトに説明しています。

  • まず答えを確認したい場合は、ここまでの「12の約数」の説明を読む
  • 考え方を耳でも確認したい場合は、動画を見る
  • 余りや約数の個数を確認したい場合は、動画のあとの各節へ進む

この動画は、サピックスに通塾している小学5年生で、算数に不安がある生徒さん向けに、授業に入る前に確認しておきたいポイントをまとめたものです。

重要な部分に絞ったコンパクトな講義ですので、基本事項の復習にご活用ください。

※本動画は、サピックスで使用されているテキストそのものを解説したものではありません。あらかじめご了承ください。

3.余りや不足から公約数を求める方法

約数の文章題では、問題文に「余り」や「不足」が出てくることがあります。その場合は、どの数なら余りなく割り切れる状態になるかを考えます。

わり算の基本の形

わり算は、次の関係で表せます。

割られる数=割る数×商+余り

  • 割られる数:分ける前の全部の数
  • 割る数:何個ずつ分けるか、または何人に分けるかを表す数
  • 商:わり算の答え
  • 余り:分けたあとに残る数

余りは、必ず割る数より小さくなります。余りが割る数以上なら、さらにもう一度分けられるためです。

余り<割る数

余りを引くと割り切れる数になる例

29個の赤い玉をある人数に均等に配り、41個の青い玉も同じ人数に均等に配ると、どちらも5個余りました。配る人数は最大で何人ですか。

どちらも5個ずつ余ったので、それぞれの数から余りの5を引きます。

  • 29-5=24
  • 41-5=36

人数は、24と36の両方を割り切れる数です。最大の人数を求めるため、24と36の最大公約数を調べます。

24と36の最大公約数は12

また、割る数である人数は、余りの5より大きくなければなりません。12は5より大きいため、この条件も満たします。

答え:12人

実際には、赤い玉は1人に2個ずつ、青い玉は1人に3個ずつ配ると、それぞれ5個余ります。

余りが同じ問題では、基本的にそれぞれの数から余りを引いてから、公約数を調べると考えます。

不足分を加えると割り切れる数になる例

27個の赤い玉と39個の青い玉を、それぞれ同じ数の袋に分けます。どちらもあと3個ずつあれば、余りなく分けられます。袋の数を最大にすると、何袋ですか。

あと3個あれば割り切れるため、それぞれの数に不足分の3を加えます。

  • 27+3=30
  • 39+3=42

袋の数は、30と42の両方を割り切れる数です。

30と42の最大公約数は6

  • 30÷6=5
  • 42÷6=7

答え:6袋

不足する数が同じ問題では、基本的にそれぞれの数に不足分を加えてから、公約数を調べると考えます。

余りがある場合と不足する場合の違い

問題の条件 計算 そのあとに調べるもの
同じ数だけ余る 元の数から余りを引く 引いたあとの数の公約数
同じ数だけ不足する 元の数に不足分を加える 加えたあとの数の公約数

公約数を求めたあとは、人数、個数、範囲など、問題文に書かれた条件を満たしているか必ず確認しましょう。

余りや不足を使う文章題を続けて確認する

余りを引く、不足分を加えるという考え方は、条件を整理して式を作る文章題でも使います。

約数や倍数を文章題で使う関連単元を確認する

4.素因数分解から約数の個数を求める方法

約数の個数を求める問題では、素因数分解を使うと、約数を一つずつ書き出さなくても個数を計算できます。

素因数分解とは

素因数分解とは、1より大きい整数を素数のかけ算で表すことです。

素数とは、1より大きい整数のうち、正の約数が1とその数自身の2個だけである数です。

  • 素数の例:2、3、5、7、11
  • 12の素因数分解:12=2×2×3=22×3
  • 30の素因数分解:30=2×3×5

12の約数が6個になる理由

12を素因数分解すると、次のようになります。

12=22×31

12の約数を作るとき、2を使う回数は0回、1回、2回の3通りです。3を使う回数は0回、1回の2通りです。

  • 2の指数の選び方:0、1、2の3通り
  • 3の指数の選び方:0、1の2通り

それぞれの選び方を組み合わせるため、約数の個数は次の式で求められます。

(2+1)×(1+1)=3×2=6個

実際に書き出して求めた個数とも一致します。

約数の個数を求める基本公式

素因数が1種類の場合、1より大きい整数が素数pと1以上の整数mを使ってpmと表されるとき、正の約数の個数はm+1個です。

例えば、8=23なので、正の約数の個数は3+1=4個です。実際の約数は1、2、4、8です。

素因数が2種類の場合、異なる素数p、qと1以上の整数m、nを使ってpm×qnと表されるとき、正の約数の個数は(m+1)×(n+1)で求められます。

素因数が3種類以上ある場合も同じように、それぞれの指数に1を加えた数をすべてかけます。

約数の個数と数の形

基本的なパターンを知っておくと、条件に当てはまる数を逆算しやすくなります。

正の約数を1個だけ持つ整数:1

正の約数を2個持つ整数:素数

正の約数を3個持つ整数:素数の平方数

正の約数を4個持つ整数:異なる2つの素数の積、または素数の3乗

  • 正の約数を3個持つ整数:素数の平方数
    • 4=22
    • 9=32
    • 25=52
  • 正の約数を4個持つ整数:異なる2つの素数を1回ずつかけた数
    • 6=2×3
    • 10=2×5
  • 正の約数を4個持つ整数:同じ素数を3回かけた数
    • 8=23
    • 27=33

特に、正の約数を3個持つ整数は素数の平方数になるという性質はよく問われます。素因数分解の形と約数の個数をセットで確認しましょう。

確認問題:18の約数の個数

18を素因数分解し、正の約数の個数を求めてみましょう。

答えと考え方を見る

18を素因数分解すると、18=21×32です。

指数に1を加えて、(1+1)×(2+1)=2×3=6と計算します。したがって、18の正の約数は6個です。

5.サピックス5年生のための効果的な学習方法

約数の単元では、次のような内容を区別して理解する必要があります。

  • 約数・公約数・最大公約数の意味
  • かけ算の組を使って約数をすべて求める方法
  • 差や余り、不足から公約数を求める方法
  • 素因数分解から約数の個数を求める方法

算数に不安があるサピックス5年生は、いきなり応用問題に進むのではなく、次の順番で学習するのがおすすめです。

  1. 12の約数を自分で書き出し、約数の意味を確認する
  2. 動画を見て、基本用語と考え方の流れをつかむ
  3. 12と18などの数を使い、公約数と最大公約数を求める
  4. 余りを引く問題と、不足分を加える問題を解く
  5. 素因数分解から約数の個数を計算する
  6. テキストや問題集の応用問題へ進む

単に答えを暗記するのではなく、なぜその数で割り切れるのか、なぜそれですべての約数を調べたことになるのかを説明できる状態を目指しましょう。

約数についてよくある質問

12の約数は何ですか

12の約数は、1、2、3、4、6、12です。1×12、2×6、3×4というかけ算の組から、6個の約数を見つけられます。

1はすべての正の整数の約数ですか

1は、すべての正の整数を余りなく割れるため、すべての正の整数の約数です。例えば、12÷1=12、18÷1=18となります。

0は約数に入りますか

0は約数には入りません。0で数を割ることはできないためです。

約数にその数自身は含まれますか

その数自身も約数に含まれます。12÷12=1で余りが0になるため、12は12の約数です。

約数を漏れなく見つけるにはどうすればよいですか

元の数になるかけ算の組を、小さい数から順番に探します。組の前後が入れ替わり、すでに調べた組と重なるところまで確認すれば、同じ組を繰り返して調べる必要はありません。

公約数と最大公約数の違いは何ですか

公約数は、複数の正の整数に共通する約数のすべてを指します。最大公約数は、その公約数の中で最も大きい数です。12と18の公約数は1、2、3、6で、最大公約数は6です。

12の約数はなぜ6個ですか

12を素因数分解すると、22×31です。指数にそれぞれ1を加えて、(2+1)×(1+1)=6と計算するため、正の約数は6個になります。

小学校と中学校で約数の意味は変わりますか

学校の通常の約数問題では、小学校でも中学校でも、特に指定がなければ正の約数を扱います。中学校以降に整数全体を詳しく学ぶ場面では負の約数に触れる場合もありますが、このページでは正の約数だけを扱っています。

まとめ:12の約数から約数の考え方を身につけよう

  • 12の約数:1、2、3、4、6、12の6個
  • 約数:ある正の整数を余りなく割ることができる正の整数
  • すべて求める方法:元の数になるかけ算の組を、小さい数から順番に探す
  • 公約数:複数の正の整数に共通している約数
  • 最大公約数:公約数の中で最も大きい数
  • 余りが同じ問題:元の数から余りを引いて、公約数を調べる
  • 不足が同じ問題:元の数に不足分を加えて、公約数を調べる
  • 12の約数の個数:12=22×3より、(2+1)×(1+1)=6個

約数・公約数・最大公約数は、倍数、分数、比、整数問題などにもつながる重要な内容です。まずは12の約数を自分で求められるようにし、次に2つの数の公約数や文章題へ進みましょう。

次は倍数・公倍数を確認する

約数が「ある数を割り切れる数」であるのに対し、倍数は「ある数を整数倍してできる数」です。約数と倍数をセットで学ぶと、数の性質を整理しやすくなります。

倍数・公倍数・最小公倍数の違いを確認する

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