平面図形と面積の求め方|角度・等高図形を整理【510-01】

中学受験算数の平面図形・角度・面積を学ぶイメージ

このページでは、中学受験でよく出る平面図形の基礎を、面積・角度・等高図形に分けて確認します。三角形、平行四辺形、台形、ひし形などの面積公式を一覧で整理し、どの長さに注目すればよいか、どこで間違えやすいかもあわせて説明します。

図形分野が苦手なお子さまは、公式を覚えていても「どれを底辺にするのか」「高さはどこを見るのか」「複雑な形をどう分けるのか」でつまずきやすいです。このページでは、授業前の予習やテスト前の基本確認に使えるよう、動画の内容に加えて、本文だけでも復習できる形で要点をまとめています。

面積公式だけを確認したい場合は、まず下の「平面図形の面積公式一覧」と計算例をご覧ください。角度や等高図形もあわせて復習したい場合は、ページ全体を順番に読むと整理しやすくなります。

サピックス小5算数の「15分まとめ」全体の一覧は、全体像はこちらから確認できます。

このページで確認できること
  • 平面図形の面積公式一覧
  • 三角形・平行四辺形・台形・ひし形の計算例
  • 高さ、上底・下底、対角線で間違えやすいポイント
  • 角度問題で見るべき二等辺三角形・平行線・正多角形の基本
  • 複雑な図形や等高図形を考えるときの見方

平面図形の面積公式一覧

まずは、中学受験算数でよく使う平面図形の面積公式を一覧で確認しましょう。この表だけでも、直線図形の基本公式と注意点をまとめて確認できます。

このページでは、直線で囲まれた平面図形を中心に扱います。円やおうぎ形の面積は別単元として確認する内容のため、ここでは三角形、四角形、台形、ひし形などの基本を優先して整理します。

図形 面積公式 見る長さ 間違えやすいポイント
三角形 底辺 × 高さ ÷ 2 底辺と、底辺に垂直な高さ 斜めの辺をそのまま高さにしない
正方形 1辺 × 1辺 正方形の1辺の長さ 辺の長さが同じであることを確認する
長方形 たて × よこ たてとよこの長さ 単位がそろっているか確認する
平行四辺形 底辺 × 高さ 底辺と、底辺に垂直な高さ 斜めの辺ではなく垂直な高さを見る
台形 (上底 + 下底)× 高さ ÷ 2 平行な2辺と高さ 上にある辺・下にある辺ではなく、平行な2辺を上底・下底として見る
ひし形 対角線 × 対角線 ÷ 2 2本の対角線 辺の長さどうしをかけない

まず覚えたい公式の優先度

図形が苦手な場合は、すべてを一度に覚えようとするより、まずは三角形、長方形、平行四辺形、台形を優先して確認しましょう。

特に三角形と平行四辺形は、ほかの図形の面積を考える土台になります。複雑な図形でも、補助線を引くと三角形や長方形に分けられることが多いため、基本公式を迷わず使える状態にしておくことが大切です。

三角形の面積の求め方

三角形の面積は、底辺 × 高さ ÷ 2で求めます。

たとえば、底辺が8cm、高さが5cmの三角形なら、

8 × 5 ÷ 2 = 20

となり、面積は20平方cmです。ここで大切なのは、高さは斜めの辺ではなく、底辺に垂直な長さを見ることです。

平行四辺形の面積の求め方

平行四辺形の面積は、底辺 × 高さで求めます。

たとえば、底辺が9cm、高さが4cmの平行四辺形なら、

9 × 4 = 36

となり、面積は36平方cmです。平行四辺形では、斜めの辺の長さではなく、底辺に対して垂直な高さを使います。

台形の面積の求め方

台形の面積は、(上底 + 下底)× 高さ ÷ 2で求めます。

たとえば、上底が4cm、下底が10cm、高さが6cmの台形なら、

(4 + 10)× 6 ÷ 2 = 42

となり、面積は42平方cmです。上底と下底は、図の上側・下側にある辺という意味ではなく、平行な2本の辺を指します。

ひし形の面積の求め方

ひし形の面積は、対角線 × 対角線 ÷ 2で求めます。

たとえば、対角線が12cmと7cmのひし形なら、

12 × 7 ÷ 2 = 42

となり、面積は42平方cmです。ひし形はすべての辺の長さが等しい図形ですが、面積を求めるときは辺の長さではなく、2本の対角線に注目します。

面積公式を使うときに間違えやすいポイント

高さは「底辺に垂直な長さ」を見る

三角形や平行四辺形では、高さの見つけ方で間違えることが多いです。高さは、底辺から反対側までの距離のうち、底辺に垂直になっている長さを指します。

図形が斜めに傾いていると、斜めの辺を高さとして使いたくなることがあります。しかし、面積公式で使う高さは、見た目の長さではなく、底辺に対して直角になっている長さです。

高さが図形の外にある場合

三角形や平行四辺形では、高さが図形の内側に見えるとは限りません。とくに、傾いた三角形では、底辺を延長した先に高さの線を下ろすことがあります。

このような問題では、図の外側に補助線を書き込み、底辺と高さが直角になっているかを確認しましょう。

単位をそろえてから計算する

面積を求めるときは、長さの単位にも注意が必要です。cmとmが混ざっている場合は、単位をそろえてから計算します。

また、答えの単位は、長さではなく面積なので、平方cm、平方mなどになります。

本動画の内容と学習のねらい

ここまで確認した面積公式や図形の見方を、動画でも短く整理できます。授業前に全体像をつかみたい場合や、本文を読んだあとに要点を復習したい場合にご活用ください。

この動画は、サピックスに通塾している小学5年生で、算数が苦手な生徒さん向けに「授業に入る前に見ておいてほしいポイント」をまとめた内容です。重要な部分だけを絞ったコンパクトな講義となっていますので、基本事項の復習にご活用いただければ幸いです。
※本動画は、サピックスで使用されているテキストそのものの解説ではありません。あらかじめご了承ください。

動画で扱っているのは、次の3つのテーマです。

  • 1.角度の問題
  • 2.直線図形の面積
  • 3.等高図形の2等分

これらに共通するキーワードは、「基本の公式」と「よく使う性質」をしっかり覚え、それを図形に当てはめていくことです。

ここからは、動画で扱う角度の基本、複雑な図形の面積、等高図形の見方を順番に確認します。面積公式とあわせて押さえておくと、図形問題全体を整理しやすくなります。

1.角度の問題の基本

角度の基本知識をおさえる

まずは、角度に関する基本的な事実をしっかり確認しておきましょう。

  • 1周:360°
  • 1直線:180°
  • 1直角:90°

この3つの値は、ほぼすべての角度問題の「出発点」になります。図形を見たときに、次のように考えられる状態を目指しましょう。

  • 「ここは1直線だから、2つの角度を足すと180°」
  • 「十字に交わる線だから、向かい合う角は等しい」
  • 「直角マークがあるから、ここは90°」

二等辺三角形と平行線に注目する

角度の問題は、大きく次の2つに分類して考えると整理しやすくなります。

  • 二等辺三角形に注目する問題
  • 平行線に注目する問題

どちらも非常によく使う考え方ですので、図形の中にこれらの形が隠れていないか探すクセをつけておきましょう。

  • 二等辺三角形のポイント
    2つの辺が等しいとき、その2つの辺に向かい合う角も等しくなります。たとえば、頂角が40°の二等辺三角形では、残りの2つの角は同じ大きさなので、(180 − 40)÷ 2 = 70より、それぞれ70°になります。
  • 平行線のポイント
    平行線があると、錯角・同位角が等しくなります。たとえば、平行な2本の直線に1本の直線が交わっている図では、離れた場所にある角でも同じ大きさになることがあります。

角度問題では、目の前の角だけを見るのではなく、図全体の中から等しい角を探すことが大切です。「二等辺三角形はないか」「平行線はないか」という順番で確認すると、手がかりを見つけやすくなります。

正多角形の内角・外角

正多角形の問題では、内角と外角の意味と計算方法を正確におさえておきましょう。

  • 内角:多角形の「内側」の角
  • 外角:1つの辺を延長してできる「外側」の角

公式そのものはテキストに譲りますが、次のような「理由」も一緒に理解しておくと、公式の丸暗記に頼らずに解けるようになります。

  • なぜ内角の和がそうなるのか
  • なぜ外角の和はいつも同じになるのか
  • 正多角形では、すべての内角・外角が等しくなることをどう使うのか

複雑な図形の面積を求める考え方

複雑な図形の面積を求めるときには、公式をそのまま使うだけではなく、図形の形を整理する必要があります。中学受験の面積問題では、次の4つの考え方を使い分けることが多いです。

  1. バラバラにする
    図形を三角形や長方形など、面積が求めやすい形に分けて合計する方法です。たとえば、折れ曲がった形を長方形2つに分けて、それぞれの面積を足します。
  2. 全体 − いらないもの
    大きな図形の面積から、必要のない部分を引いて求める方法です。たとえば、大きな長方形から三角形を引くと、求めたい部分の面積が出る場合があります。
  3. 等積移動
    図形の一部を移動させても面積は変わらない、という性質を利用する方法です。でこぼこした形を、面積の等しい長方形や平行四辺形のように見直せることがあります。
  4. 等積変形
    図形を切って貼り合わせたりして、同じ面積を持つ別の形に変えてから面積を求める方法です。三角形を移して平行四辺形のように考える場合などがあります。

ほとんどの面積問題は、実はこの4パターンのどれかに当てはめることができます。問題演習の際には、次のような視点で解き方を整理しておくと、初見の問題にも対応しやすくなります。

  • 「この問題は、分けた方がよいか、全体から引いた方がよいか?」
  • 「補助線を引くと、三角形や長方形に分けられないか?」
  • 「同じ面積のまま動かして、求めやすい形にできないか?」

「全体から引く」考え方を使う場面

たとえば、大きな長方形の中に斜めの線があり、一部だけの面積を求める問題では、求めたい部分を直接出すよりも、長方形全体の面積から、不要な三角形の面積を引く方が考えやすいことがあります。

複雑に見える図形ほど、「求めたい部分を直接求める」ことにこだわらず、全体を先に見ることが大切です。

等積移動と等積変形の違い

等積移動は、図形の一部を平行に動かすなどして、面積を変えずに見やすい形にする考え方です。等積変形は、切って貼り合わせるようにして、同じ面積の別の形に変える考え方です。

どちらも「面積は変わらない」という点は同じですが、図形をどう動かすか、どう組み替えるかが異なります。問題ごとに、より自然に見える方法を選びましょう。

3.等高図形の2等分

等高図形とは?

等高図形とは、高さが同じ図形同士のことを指します。三角形や台形で、高さが同じ図形どうしを比べるときによく使う考え方です。

高さが同じ三角形で面積比を比べる場合

高さが同じ三角形では、面積は底辺の長さに比例します。つまり、高さが同じなら、底辺が2倍になると面積も2倍になります。

この考え方は、図形の中に同じ高さの三角形がいくつか出てくる問題でよく使います。面積を直接計算しなくても、底辺の比を見ることで面積の比を考えられる場合があります。

高さが同じ台形で面積が等しい場合

台形の面積は、

(上底 + 下底)× 高さ ÷ 2

で決まります。そのため、高さが同じ台形どうしを比べるときは、上底+下底に注目します。

ただし、高さが同じというだけで、上底+下底も必ず等しくなるわけではありません。高さが同じ台形で面積も等しい場合に、上底+下底も等しいと考えられます。

このように整理しておくと、次のような問題で考えやすくなります。

  • 台形を2つの図形に分けて面積を等しくしたいとき
  • ある線で切ったときに、左右または上下の面積が等しくなる条件を知りたいとき
  • 同じ高さの図形どうしで、面積の比を考えたいとき

台形以外の図形、たとえば平行四辺形や長方形をいくつかの図形に分けた場合にも応用できる考え方ですので、しっかり頭に入れておきましょう。

平面図形の面積と角度を確認する練習問題

最後に、本文で確認した内容を短い問題でチェックしてみましょう。すぐに答えを見るのではなく、どの公式や性質を使うのかを考えてから確認すると効果的です。

確認問題1:底辺8cm、高さ5cmの三角形の面積は?

8 × 5 ÷ 2 = 20より、答えは20平方cmです。高さは、底辺に垂直な長さを使います。

確認問題2:上底4cm、下底10cm、高さ6cmの台形の面積は?

(4 + 10)× 6 ÷ 2 = 42より、答えは42平方cmです。上底と下底は、平行な2本の辺です。

確認問題3:対角線が12cmと7cmのひし形の面積は?

12 × 7 ÷ 2 = 42より、答えは42平方cmです。ひし形の面積では、辺の長さではなく対角線を使います。

確認問題4:複雑な図形の面積を求めるとき、最初に考えたいことは?

三角形や長方形に分けられないか、大きな図形から不要な部分を引けないかを考えます。いきなり計算するより、図形の見方を整理することが大切です。

確認問題5:1直線の上に2つの角があり、一方が65°のとき、もう一方は何度ですか?

1直線は180°なので、180 − 65 = 115より、もう一方の角は115°です。

当塾でのSapix対策について

この動画は、Sapixの授業内容にスムーズに入っていけるように、「事前に押さえておきたい基礎・考え方」をコンパクトにまとめたものです。

  • 角度問題での「二等辺三角形・平行線の見つけ方」
  • 面積問題での「面積公式と4つの解き方パターン」
  • 等高図形での「底辺」や「上底+下底」への注目の仕方

これらのポイントを事前に理解しておくことで、Sapixの授業で扱う応用問題にも取り組みやすくなります。

さらに詳しいSapixの特徴や、当塾での具体的な対策については、以下のページもあわせてご覧ください。

また、Sapix小5算数の「15分まとめ」全体を確認したい場合は、サピックス小5算数の15分まとめ一覧もご活用ください。

よくある質問

Q. 平面図形の面積公式は、まず何から覚えるべきですか?

A. 三角形、長方形、平行四辺形、台形、ひし形の公式を優先して確認するとよいです。特に三角形と平行四辺形は、ほかの図形を考える土台になります。

Q. 台形の面積公式で上底と下底を間違えないためには?

A. 平行な2本の辺を見つけることが大切です。長さが上にあるか下にあるかではなく、平行な2辺を上底・下底として見ます。

Q. 高さが図形の中に見えないときはどうすればよいですか?

A. 底辺を延長して、そこに垂直な線を下ろして考えることがあります。図形の外側に高さが出る場合もあるため、直角になる線を探すことが大切です。

Q. ひし形の面積はなぜ対角線を使うのですか?

A. ひし形は、対角線で分けると三角形に分けて考えられます。そのため、2本の対角線を使った公式で面積を求められます。

Q. 複雑な図形の面積は、どう考えればよいですか?

A. 三角形や長方形など求めやすい図形に分けるか、大きな図形から不要な部分を引く方法を考えます。必要に応じて、補助線を書き込むことも大切です。

Q. 中学受験で面積問題が苦手な場合、どこから復習すべきですか?

A. まずは基本公式を確認し、次に「高さを見つける」「補助線を書く」「全体から引く」という考え方を練習するとよいです。公式を覚えるだけでなく、どの場面で使うのかを意識しましょう。

まとめ:図形分野の「基本パターン」をおさえて得点源に

本動画で扱っている内容は、いずれも中学受験の図形分野で繰り返し登場する重要なテーマです。

  • 面積公式:三角形、平行四辺形、台形、ひし形などの公式と、高さ・上底・下底・対角線への注目
  • 角度の問題:1周・直線・直角の基本と、二等辺三角形・平行線への注目
  • 複雑な図形の面積:「バラバラ」「全体−いらないもの」「等積移動・等積変形」の4パターン
  • 等高図形の2等分:高さが同じ図形では、底辺や上底+下底に注目して面積の関係を考える

これらの「考え方の基本パターン」をしっかり身につけておくことで、難しそうに見える図形問題も、落ち着いて整理しながら解けるようになります。

図形が苦手なお子さまは、まずはこのページと動画で基本事項を確認し、そのうえで実際の問題演習に取り組んでみてください。問題を解くときには、「どの公式を使うのか」「高さはどこか」「分けるのか、全体から引くのか」を意識すると、復習の効果が高まりやすくなります。

外部の力を使うべきか迷っている方へ

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