日能研の特徴

塾としてのこれまでの歴史、全国に広がる校舎の数などを見ても、日能研は日本最大級、そして、幅広く受験生を受け入れているのが特徴の塾であり、長年蓄積された情報量と質の高さが魅力であると言えます。難関・中堅中学共に合格者が多く、長年の実績から各地域で各中学の傾向を分析して行う受験対策、成績データを見ながら最適な志望校を選定しているので、常に高い合格率を誇っています。

 

ステージ制スパイラル方式のカリキュラム

「成長する子ども達と寄り添っていたい。その時期その時期に最も必要な学び方をしてほしい。」
という想いのもとに、小学3年生からステージ制がスタートします。
各ステージを通して、少しずつレベルを変え、何度も同じ範囲の単元をくり返すスパイラル方式がカリキュラムのコンセプトです。
1.2.3年生 『低学年の喜び』
3年生…学びと共に学ぶ仲間と「出会う」ステージI
4.5.6年生 『系統学習の学び』
4年生前期…未来へつながる学び方に「親しむ」ステージII
4年生後期~5年生前期…学び方の視点や知識を「広げる」ステージIII
5年生後期~6年生前期…自分の学び方や考え方を「深める」ステージIV
6年制後期 『合格力を鍛える』
6年生後期~合格力を徹底的に「鍛える」ステージV
Ⅴになると、通常の授業とは別に、日曜日に、「日能研入試問題研究特別講座」通称「日特」が開催されます。
また、「難関校日特」「上位校日特」など、レベル別の講座が用意されています。
大手塾の中では演習量は少なめですが、授業内容は論理・考察がメインになるので、深い理解力が養われます。
クラスに応じて使う教材を変えたり、副教材を使って重要な内容を繰り返して学習させるなど、中学受験に必要な力を効率よくつけるための工夫がなされているのが特徴です。

テストが多く常に最適なクラスに配属されるシステム

入塾の際に入塾テストを行うほか、4・5年生は2か月に1回、6年生は毎月クラス分けを実施しています。(1クラス約25名編成)
クラス分けは定期的に行われる実力テストと、志望校によって決定されます。
週末には定期テスト(実力養成カリテ)「カリテ」があり、カリテの成績によって頻繁に席順が変わります。
日能研はテストが多いため、難しすぎて授業についていけない、あるいは、簡単すぎて学力が伸びない等、授業が自分自身に合わないという問題が起きにくいシステムになっています。 

授業の特徴

日能研の授業は、教師からの一方通行の授業ではなく、「対話式」の講義です。そのため、受け身ではなく、常に考え続けないといけない仕組みなので、集中力を切らすことなく学習することができます。講師は、1教科専任の「授業担当者」と「クラス担当者」が置かれ、各担当者が連携して生徒をサポートしています。

また、「DI採点」と呼ばれる、答案用紙をその場でスキャニングしてデジタルイメージ化するシステムを採用しています。自分の答案用紙はテストが終わるとすぐに手元に返ってくるので、テストを解いたその気持ちが残ったまま、問題そのものと向き合い、ふり返りをすることができます。

また、中学受験対象の学習塾にありがちな予習先行型の学習スタイルではなく、一定のスピードで、中学受験に必要な知識を網羅的に習得できるようになっています。宿題も少なめなのが特徴で、いつ入塾しても比較的スムーズに授業についていくことができます。

通塾の頻度

4年生…(本科教室)週2回 70分×4コマ/週
5年生…(本科教室)週3回 70分×6コマ/週
6年生…(本科教室・2~7月)70分×9コマ/週、合格力完成教室(9~11月)、合格力ファイナル(12~1月)

授業外フォロー

中学入試動向や入試問題分析など入試情報を提供する「講演会」、さまざまな私学の先生に直接質問ができる「私学フェア」、日能研の教室で私学の先生が学校を紹介する「私学のナカミを知る会」などが開催されています。教室では定期的に「保護者会」を開催し、時期に応じて必要な学習・受験情報を伝えるほか、保護者の疑問・質問に答え、保護者同士でお話しできる「懇談会」、希望により随時行う「個別面談」などがあります。

 

日能研での課題

日能研は、4~5年生のうちに1週間の学習リズムが作り上げられるかが重要になってきます。「カリキュラムテスト」や「公開テスト」が来るたびにテスト勉強を慌ててやるタイプの方は、テストの成績が芳しくなく、テスト直しに時間を取られてしまい、次のテストに向けての対策ができない…という負のスパイラルに陥ってしまいます。

そして、6年生になるとテストの回数が増えるため、テスト対策をするあまり、毎週の勉強ができなくなってしまうという場合もあります。真面目にコツコツと学習して、以前に学んだことをきちんと覚えていられる方に向いている塾と言えます。

6年生になると日程に余裕がなくなってくる、また、在籍するクラスによって、学習の量が大きく変わるため、家庭学習で使える時間が減り、頑張って学習した結果クラスが上がったとしても、いきなり宿題が増えてしまうというケースがよくあります。そのため、余裕を持った学習を進めていく必要があります。

また、6年生秋以降の志望校対策が教室によって、すべての単元をきちんと学習してから過去問演習に入るため、かなり遅いスタートになることがあります。

スパイラル方式のカリキュラムのため、1つの単元で再度学習するのが半年後、1年後ということがある。そのため、公開模試で半年前に学習したことが急に出てくるということがある。そのため、ある程度学習した内容を定期的に復習するということが必要になってきます。

大規模であることが魅力の日能研ですが、生徒さんに対しての塾側のフォローが必ずしも行き届かないということがあります。講師とのコミュニケーションを密にしたい方にとっては若干の不満を抱く可能性もあると言えるでしょう。

課題への対策

志望校合格から逆算して、必要な問題と必要ではない問題を取捨選択するなど、保護者が効率的な学習をサポートしてあげる必要があります。また、6年生での演習量を想定して、5年生のうちから、家庭で演習量を増やしていくのも良いでしょう。

動画:サピックスの算数を15分で講義してみた

サピックスに通塾している小学5年生で、算数が苦手な生徒さん向けに「Sapixの授業前に見ておいてほしい」内容をまとめた動画となっております。ポイントだけをおさえたコンパクトな講義で、基本的な内容の復習に活用いただけます。