四谷大塚の予習シリーズをオンライン個別で使い倒す方法

四谷大塚生向け/中学受験算数
オンライン算数 個別指導ガイド

四谷大塚の「予習シリーズ」をお使いのご家庭からは、「量はこなしているはずなのに、テストの点数が安定しない」「やりっぱなしで、身についている実感がない」というお悩みをよく耳にします。
教材としてのポテンシャルは高い一方で、復習や反復の設計がご家庭任せになりやすいのが予習シリーズの難しさです。
本ページでは、予習シリーズの構造と中学受験算数の特性を整理したうえで、オンライン算数の個別指導を組み合わせて「理解から定着」までを一気に進める具体的な方法をお伝えします。

テーマの背景:予習シリーズで起こりやすい悩みの構造

まずは、「なぜ予習シリーズをきちんとやっているのに結果につながりにくいのか」を、中学受験算数という科目の特性から整理してみます。
量の多さと反復不足、工程の多さ、そして集団授業の特性がどのように絡み合っているのかを見ていきましょう。

「量は多いのに反復が足りない」という矛盾

予習シリーズの大きな特徴は、単元ごとの問題量が非常に豊富であることです。

  • 基本から標準レベルまでの問題が広くカバーされている。
  • 応用・発展レベルの問題も一定数用意されている。
  • 演習問題集や実戦問題集など、周辺教材も多い。

一見すると「これだけやれば十分」と感じるかもしれません。
ところが、中学受験算数では「一度解けた問題」でも時間が経つと忘れてしまい、類題を何度か解いて初めて定着します。
テスト本番では見慣れない表現の問題も出題されるため、一周しただけでは身についたとは言いにくい構造になっています。

しかし現実には、塾の授業の予習・復習、宿題、テスト直しに追われる中で、同じ単元をじっくり反復する時間はなかなか確保できません。
その結果、

  • 予習シリーズを前から順番にこなしただけになってしまう。
  • 弱点単元を絞り込んだうえでの反復が不足している。

という状態になりやすくなります。

中学受験算数は「工程が多い」教科

文章題や図形問題が多い中学受験算数では、一問を解き切るまでに次のような工程を踏みます。

工程 内容 つまずきやすいポイント
条件整理 問題文を読み、数値や関係を抜き出す。 線を引かずに読んでしまい、条件を読み落とす。
図や表の作成 線分図・表・グラフなどを自分で描く。 図を描かずに暗算で進めて混乱する。
式の立案 図や表をもとに式を立てる。 どの量を何として置くかがあいまいになる。
計算・検算 計算して答えを出し、必要に応じて検算する。 途中式が雑になり、計算ミスや検算不足が起こる。

どこか一つの工程でつまずいても、最終的な正解にはたどり着けません。
予習シリーズの量をこなしているだけだと、一部の工程を飛ばして解いてしまう癖がついたり、「たまたま正解した」問題がそのまま放置されたりしがちです。

集団授業では「一人ひとりのつまずき」を拾いきれない

四谷大塚の授業は、一定以上の学力層を前提としたテンポ感で進みます。クラスによってはスピードも速く、

  • 授業中に自分の弱点をじっくり確認する時間がほとんどない。
  • 質問に行くタイミングを逃すと、その単元があいまいなまま進行してしまう。
  • 全員に同じ宿題が出るため、「自分にとって必要な反復量」を調整しにくい。

といった状況になりがちです。

予習シリーズで弱点が残りやすい主な要因

  • 問題量は多いのに、単元別の反復が不足しがちである。
  • 工程が多い教科のため、どこでつまずいているかが見えにくい。
  • 集団授業では「個別のつまずき」までフォローしきれない。

オンライン算数 個別指導が効果を発揮する理由

では、こうした予習シリーズの課題に対して、オンライン算数の個別指導はどのように役立つのでしょうか。
ここでは、オンラインだからこそ実現しやすい三つのポイントを整理します。

ポイント一

必要な問題だけをその場で取り出せる

予習シリーズの該当問題や類題、志望校の過去問を画面上に即座に表示できるため、
つまずいた直後に「似た問題」を追加し、その場で理解から定着まで一気に進めやすくなります。

ポイント二

手元映像で工程ごとのつまずきを特定できる

手元カメラを通じて、線の引き方・図や表の描き方・途中式の書き方を確認できます。
「読解」「図解」「式」「計算」のどこで止まっているかを見極めたうえで指導できます。

ポイント三

予習シリーズを単元別パッケージとして再設計できる

各単元について「最低限」「標準」「発展」とレベル分けし、
お子さまの現状と志望校に合わせて学習範囲と反復量を最適化することができます。

必要な問題だけを「その場で」取り出せる強み

オンライン個別指導では、講師側に豊富な問題ストックやデータベースがあり、

  • 予習シリーズの該当ページ。
  • 類題となるオリジナル問題。
  • 志望校や模試の過去問。

を画面上に即座に表示できます。
これにより、つまずいた直後に似た問題を一〜二問追加し、その場で理解→反復→定着まで進めることが可能になります。
紙教材だけのときのように「探す」「コピーする」といった時間を減らし、授業時間のほぼ全てを思考と演習に使えるのがオンライン算数の強みです。

手元映像で原因をピンポイントに特定できる

オンライン算数の個別指導では、手元カメラを使ってノートやテキストへの書き込みをリアルタイムで確認できます。

  • 問題文にどのように線を引いているか。
  • 図や表をどのタイミングで描いているか。
  • 途中式がどのあたりから乱れているか。
  • 検算をしているかどうか。

といった工程ごとの様子がはっきり見えてきます。
同じ「文章題が苦手」でも、読解・図解・式・計算のどこが弱いかはお子さまによって異なります。
手元映像があることで、弱点の出どころを正確に押さえたオンライン個別指導がしやすくなります。

予習シリーズを「単元別パッケージ」として再設計できる

オンライン個別では、予習シリーズの構造を理解したうえで、各単元を次のように整理します。

レベル 位置付け 学習方針
最低限 その単元の基礎を押さえるために必須の問題。 確実に正解できる状態まで仕上げる。
標準 テストで頻出の標準レベル問題。 時間をかければ解ける状態から、制限時間内に解ける状態へ。
発展 志望校や上位クラスで狙いたい難問。 志望校の出題状況を見て、必要なところだけに絞る。

こうした整理を講師と一緒に行うことで、「今週はここまでできていれば合格」「このページの発展問題はあえてやらない」といった具体的な基準を決められます。
指導スタイルのイメージは、例えば
オンライン算数 個別指導コース
の案内ページなども参考になるはずです。

改善方法:予習シリーズをオンライン個別で使い倒す三つのステップ

ここからは、予習シリーズを「こなす教材」から「結果につながる教材」に変えるための具体的な手順を、三つのステップに分けて整理します。

ステップ一

単元別に「やるべき範囲」と「優先度」を決める

成績表とテキストから落とせない単元を整理し、どのレベルまで仕上げるかを講師と一緒に決めます。

ステップ二

一問ごとに「理解→類題→定着」のサイクルを回す

予習シリーズの問題を解いた直後に類題をオンラインで追加し、その場で定着まで持っていく仕組みを作ります。

ステップ三

テスト・過去問と予習シリーズを結びつける

テストや過去問で間違えた問題を予習シリーズの単元にひも付け、さかのぼりと類題演習を繰り返します。

ステップ一 単元別に「やるべき範囲」と「優先度」を決める

最初のステップは、予習シリーズをただ前から順に進めるのではなく、単元ごとに優先度を付けることです。

成績表とテキストから「落とせない単元」を洗い出す

次のような資料を準備し、ざっくりで構いませんので一覧にしてみてください。

  • 組分けテストや合不合判定テストなどの成績表。
  • 塾内テストの単元別成績。
  • 予習シリーズの中で、時間がかかる・ミスが多いページ。

そこから、

  • 志望校でよく出題される単元。
  • 配点が高く、得点源にしたい単元。
  • 過去から何度もつまずいている単元。

に印を付けていきます。比と割合・速さ・平面図形・立体図形・場合の数・規則性などが代表例です。

単元ごとに「どこまで仕上げるか」のゴールを決める

そのうえで、それぞれの単元ごとに、

  • 基本問題レベルまでは必ず安定させる。
  • 標準レベルは時間をかければ取れる状態から、制限時間内に取れる状態へ。
  • 発展レベルは志望校の出題状況を見て、やる範囲を絞る。

といった形で「どこまで仕上げるか」のゴールを決めます。
このゴール設定をオンライン個別の講師と一緒に行うことで、「今週はここまでできていれば十分」「このページはあえて深追いしない」といった優先順位が明確になります。

ステップ二 一問ごとに「理解→類題→定着」のサイクルを回す

二つ目のステップは、一問を解いて終わりにしないことです。
オンライン個別の強みを生かして、

  1. 予習シリーズの例題・基本問題で考え方を確認する。
  2. 解けた直後に、ほぼ同じ構造の類題を一〜二問追加して解く。
  3. 必要に応じて条件を少し変えた問題にも挑戦する。

というサイクルを意識的に回します。

具体例:割合の文章題が苦手な場合

例えば、「割合の文章題になるといつも点数が下がる」というケースでは、

  • 予習シリーズの該当例題を、講師と一緒に丁寧に読み解く。
  • 線分図や表をどのタイミングで描くかを手元映像で確認する。
  • 解法が分かった直後に、ほぼ同じ構造の類題を二題ほどオンラインで提示する。
  • 少し条件を変えた問題で、考え方が本当に理解できているかを確認する。

という流れで進めることで、その場で「分かったつもり」から「自分で解ける状態」へと近づけやすくなります。

式だけでなく「図と日本語」をセットで確認する

中学受験算数では、解法だけでなく、

  • 問題文の日本語をどう図に翻訳するか。
  • どの段階でどんな図や表を描くか。
  • その図や表を見て、どの式を立てるか。

といった「前工程」が非常に重要です。
オンライン個別では手元カメラ越しにこの前工程も含めてチェックできるため、弱点になりやすい工程を集中的に鍛えやすいのが特徴です。

ステップ三 テストと過去問に「予習シリーズでやったこと」を結びつける

三つ目のステップでは、予習シリーズとテスト・過去問の間に橋をかけていきます。

テスト直しで「予習シリーズのどの単元か」を必ず確認する

組分けテストや合不合で間違えた問題について、

  • 予習シリーズのどの単元に対応しているか。
  • どのページのどのタイプの問題とつながっているか。

を講師と一緒に確認します。そのうえで、

  • その単元の予習シリーズを、基礎〜標準の範囲で解き直す。
  • 同じテーマの類題をオンラインで数問追加する。

という形で、テスト直しを単元別トレーニングの起点に変えていきます。

志望校の過去問と「予習シリーズの型」を往復する

志望校が見えてきた段階では、

  • 志望校の過去問で頻出のテーマ。
  • そのテーマに対応する予習シリーズの単元。

を対応表のように整理しておくと有効です。
オンライン個別の授業内で、

  • 過去問の問題文を画面共有で示す。
  • 「これは予習シリーズのこの単元でやった型と同じだよね」と確認する。
  • 必要に応じて予習シリーズ側をさかのぼり、再トレーニングをする。

という往復を繰り返すことで、予習シリーズが「過去問とつながっている教材」だとお子さま自身が実感しやすくなります。

家庭でできるフォロー:予習シリーズとオンライン個別を両立させるコツ

ここからは、保護者の方がご家庭でできるフォローや声かけの工夫について整理します。
難しいテクニックではなく、日々の小さな工夫で効果が変わってきます。

「全部やる」から「やるべきところを決めてやる」へ

予習シリーズを使い倒そうとすると、「全部終わらせなければ」という発想になりがちです。
しかし、時間も体力も限られている以上、どこかで取捨選択が必要になります。
オンライン算数 個別指導の講師と相談し、

  • 今週はこの単元のこのレベルまでできていれば十分。
  • 発展問題にはあえて手を出さず、標準レベルまでを確実に固める。
  • 苦手単元は問題数を絞り、その代わり類題を集中的に反復する。

といったラインをあらかじめ決めておくと、家庭学習の負担も大きく減ります。

結果だけでなく「取り組み方」を評価する

テストの点数は短期間で上下しやすく、結果だけを見ると一喜一憂になりがちです。
それ以上に大切なのは、

  • 前よりも図や線分図をきちんと描くようになってきた。
  • 条件に線を引く習慣が身についてきた。
  • 分からないところを質問ノートにメモできるようになってきた。

といった取り組み方の変化です。
オンライン算数 個別指導の講師からのフィードバックも参考にしながら、
「図がていねいに描けていて良かった」「分からないところを自分でメモできたのは大きな成長だね」といった具体的な言葉で認めてあげてください。

週に一度の「振り返りタイム」を短く設ける

忙しい中でも、週末などに10〜15分だけ、

  • 今週、予習シリーズのどの単元を重点的にやったか。
  • オンライン個別でどのような弱点補強をしたか。
  • 来週はどの単元に力を入れる予定か。

を一緒に確認する時間を作ると、学習の流れが見えやすくなります。
すべてを詳しく把握する必要はありませんが、
「今は割合を強化している時期」「次のテストではここがねらい目」という共通認識を持てるだけでも、お子さまの安心感は大きく変わります。

最適な教室・指導者の選び方:予習シリーズに強いオンライン個別とは

最後に、予習シリーズをオンライン個別指導で使い倒すうえで、どのような教室や指導者を選ぶとよいかのポイントをまとめます。

予習シリーズと四谷大塚のカリキュラムに精通しているか

  • 予習シリーズの構成やレベル感を具体的に説明できるか。
  • 四谷大塚のテストやカリキュラムに基づいた話ができるか。
  • クラスやコースによる進度の違いを理解しているか。

こうした点は、四谷大塚生向けの算数個別指導では非常に重要です。
体験授業や面談の場で、実際にページ番号や単元名が自然に出てくるかを確認してみてください。

手元映像と画面共有を活用しているか

オンライン算数個別の質は、

  • 手元カメラでノートや途中式をきちんと見てくれるか。
  • 画面共有で予習シリーズや類題を見せながら工程を丁寧に説明してくれるか。
  • 正解・不正解だけでなく、「どこで迷ったのか」を一緒に言語化してくれるか。

といった点で大きく変わります。
単に答えを教える場ではなく、工程を一緒に振り返る場になっているかどうかは、授業の様子を少し見るだけでも伝わってきます。

単元別の反復計画とフィードバックがあるか

予習シリーズを使い倒すためには、

  • 単元別に「どこまで仕上げるか」のゴール設定。
  • 週間・月間単位での反復計画。
  • 授業後の簡単なフィードバック。

が欠かせません。
例えば、
オンライン算数 個別指導
のように、単元別・レベル別に学習計画を立て、家庭学習と連動したフィードバックを行うスタイルであれば、予習シリーズとの相性も良いと言えます。

まとめ:予習シリーズを「こなす教材」から「得点につながる教材」へ

予習シリーズは、中学受験算数の学習において非常に優れた教材ですが、その量の多さゆえに「やりっぱなし」になりやすい側面もあります。
大切なのは、単元ごとの優先度を決め、理解した直後に類題で反復し、テストや過去問とつなげていくことで、
予習シリーズを結果につながる教材に変えていくことです。

その際、オンライン算数の個別指導は、手元映像と画面共有を通じてつまずきの原因を特定し、必要な問題だけを集中的に演習できる強力なパートナーになります。
四谷大塚のカリキュラムを理解したオンライン個別指導や、
オンライン算数 個別指導コース
などのサービスも上手に活用しながら、お子さまにとって無理のない形で「予習シリーズを使い倒す」仕組みを整えていただければと思います。

塾別対策

通常、塾ごとに異なるフォローが行われます。主な課題への対策として、授業内容の理解が追いつかない場合、カリキュラム内の問題が偏っている場合、または対策配布テキストの量が多すぎて問題の管理が難しい場合があります。