思考力不足?計算力不足?オンライン個別で原因を切り分ける方法
オンライン個別指導で原因を可視化
思考力不足か計算力不足かをオンライン個別で切り分ける方法
勉強時間も増やしているのになかなか算数の点数が伸びないとき、
「思考力が足りないのか」「計算力が弱いのか」が分からず、対策に迷われるご家庭は多いと思います。
実はこの二つはテスト上では同じ誤答に見えるため、正しく切り分けない限り、いくら問題量を増やしても弱点に届きません。
オンライン算数の個別指導であれば、手元映像と画面共有を併用することで、どの段階で処理が止まり、どこでミスが生まれているのかを細かく観察できます。
この記事で分かること
- 中学受験算数における思考力と計算力の違いと、混同されやすい理由。
- オンライン算数 個別指導で思考と計算の弱点を切り分ける具体的な手順。
- 三つのステップによる原因分析と、タイプ別の改善方法の立て方。
- 家庭でできるフォローと、教室や指導者を選ぶ際に確認したいポイント。
テーマの背景 思考力不足と計算力不足が混ざって見える理由
中学受験の算数では、最終的な答えが間違っていれば、思考の段階でつまずいていても、計算の途中でミスしていても、答案上は同じ誤答に見えます。
そのため保護者の方からは、
「問題の意味を取り違えているのか」「単に計算が雑なだけなのか」「算数のセンス自体が足りないのか」
が分かりにくく、対策の方向性を決めるのが難しくなりがちです。
実際の指導現場では、次のようなタイプが存在します。
- 考え方は合っているのに、計算で点数を落としてしまうタイプ。
- 計算自体は正確だが、筋道立てて考えることが苦手なタイプ。
- 思考と計算の両方が少しずつ弱く、問題ごとに課題が揺れ動くタイプ。
それぞれで必要なトレーニングや個別指導の内容は大きく異なります。
まずは原因を丁寧に切り分けることが、算数の弱点克服の出発点になります。
中学受験算数は「情報処理」と「数値処理」の両方が必要
算数の問題を解くとき、お子さまは大きく二つの段階を踏んでいます。
| 段階 | 主な内容 | 関わる力 |
|---|---|---|
| 情報処理 | 問題文を読み、条件を整理し、図や表で状況を可視化する。 | 読解力、整理力、図解力、作戦選択力などの思考力。 |
| 数値処理 | 式を立て、四則演算や分数計算をこなし、必要に応じて検算する。 | 計算スピード、正確さ、検算の習慣などの計算力。 |
前者は主に思考力、後者は計算力と言い換えることができます。
多くのお子さまは、一方だけではなく両方のバランスに課題を抱えており、
どちらがよりボトルネックになっているのかが見えにくい状態になっています。
集団授業やテストだけでは原因を切り分けにくい理由
集団塾や模試では、一人ひとりの「解いている最中の様子」を詳細に追いかけることは難しくなります。
手元に残るのは、最終的な答えと、一部の途中式や図だけです。
その結果、
- どの文を読んだときに混乱したのか。
- 図を描こうとして途中で手が止まったのか。
- 式は立てられたのに、計算で崩れてしまったのか。
といった重要な情報が見えないまま、「もっと問題量を増やそう」と判断してしまうことも少なくありません。
ここでオンライン算数の個別指導は、「過程を見る場」として大きな役割を果たします。
オンライン算数 個別指導が効果を発揮する理由
オンライン算数の個別指導は、結果ではなく過程を観察できる点に最大の強みがあります。
手元映像と画面共有を組み合わせることで、思考力不足と計算力不足を具体的に切り分けることができます。
強み一
手元映像で止まる場所を正確に把握できる
手元カメラでノートや問題用紙を映すことで、どこでペンが止まり、どの段階で迷いが生じているかが分かります。
情報整理の段階で止まっているのか、計算に入ってから崩れているのかを切り分けやすくなります。
強み二
画面共有で思考の流れを一緒に確認できる
講師が画面上で問題文や図を示しながら、条件整理から式への落とし込みまでの流れを見せることで、
お子さまの考え方と比較しやすくなり、思考プロセスのどこにギャップがあるかが明確になります。
強み三
難易度をその場で調整して原因を検証できる
考え方は同じで計算だけ簡単な問題、計算は同じで条件が複雑な問題などを即座に出し分けることで、
思考力の問題か計算力の問題かを実験的に確かめることができます。
手元映像で思考と計算の境目を見抜く
オンライン個別指導では、手元映像から次のような点を細かく観察できます。
- 問題文のどこに線を引き、どこには何も印を付けていないか。
- 図や表を書き始めるタイミングと、その完成度。
- 途中式をどの程度丁寧に書いているか、省略の仕方に危うさがないか。
- 一度書いた図や式を自分で見直しているかどうか。
これにより、「式に入る前の整理で止まっているのか」「式までは正しいが計算で崩れているのか」といった違いを具体的に把握できます。
画面共有で「正しい思考の流れ」と比較できる
講師は画面共有を使いながら、
- 条件をどの順番で整理すると分かりやすいか。
- どのタイミングで図や表を描くと混乱しにくいか。
- どの単元の知識を思い出せばよいか。
といった点を示します。
お子さまのノートと講師の画面を並べて見ることで、「考え方」と「書き方」の両面で違いを確認できるのが、オンライン算数 個別指導ならではの強みです。
問題の難易度を調整しながら原因を検証できる
オンライン授業では、講師が問題の難易度をリアルタイムで調整できます。
例えば、
- 考え方は同じだが、計算が簡単なバージョンの問題。
- 計算は同じだが、条件整理が少し複雑なバージョンの問題。
これらに取り組んでもらい反応を見比べることで、
「思考力は十分だが計算負荷が上がると崩れるタイプ」か、
「計算はできているが条件が増えると整理しきれないタイプ」かを、実験のように検証できます。
改善方法 三つのステップで原因を切り分ける
ここからは、オンライン算数 個別指導を活用して思考力と計算力の不足を切り分ける具体的な流れを、三つのステップに分けてご紹介します。
ステップ一
思考寄りと計算寄りの問題を意図的に出し分ける
情報整理が中心となる問題と、計算負荷が中心となる問題を交互に出題し、どちらで苦戦しやすいかを見極めます。
ステップ二
手元映像から止まる場所と崩れる場所を記録する
どの文やどの図で手が止まり、どの計算で崩れるのかを講師が記録し、思考面と計算面の課題を切り分けます。
ステップ三
タイプ別にトレーニングメニューを組み直す
思考寄りの弱点か計算寄りの弱点か、あるいは両方かを踏まえて、単元別や形式別に最適な練習計画を立て直します。
ステップ一 思考寄りの問題と計算寄りの問題でテストする
最初のステップでは、問題の性質によって次のように出し分けを行います。
| 問題のタイプ | 特徴 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 思考力寄り | 条件整理や図の工夫が必要だが、計算は小さな整数中心。 | 式に入る前の段階で止まらずに進めるかどうか。 |
| 計算力寄り | 考え方は単純だが、分数や小数など計算負荷が高い。 | 考え方は合っているのに計算だけで落としていないか。 |
オンライン個別指導では、これらの問題を交互に出題し、お子さまの反応を見比べながら、「思考の段階でのつまずき」と「計算の段階でのつまずき」を切り分けていきます。
ステップ二 止まる場所と崩れる場所を手元映像から記録する
次に、授業中に講師が観察すべきポイントを明確にしておきます。
| 観察の視点 | 主なチェック内容 |
|---|---|
| 止まる場所 |
問題文を読み直す回数が急に増える箇所はどこか。 図を描いたあと手が止まっていないか。 式を書こうとしてペンが止まる瞬間はどこか。 |
| 崩れる場所 |
途中式までは正しいのに最後の計算だけ合わないケースが多いか。 同じ種類の計算ミスが何度も繰り返されていないか。 検算の習慣があるかどうか。 |
こうした観察内容を講師がメモとして残し、授業後のフィードバックで保護者の方と共有することで、
「なんとなく算数が苦手」から一歩進んだ、具体的な弱点理解につながります。
ステップ三 タイプ別のトレーニングメニューを組む
最後に、見えてきた原因に合わせてトレーニングの重点を変えていきます。
思考力の課題が大きいタイプへのアプローチ
- 線分図や表だけを描く練習を行い、状況整理の練習と割り切る日を作る。
- 条件を箇条書きで抜き出す練習を行い、文章をそのまま頭に溜め込まない習慣を付ける。
- 一問あたりの量を絞り、「読み方と整理の仕方」に集中したオンライン指導の時間を設ける。
計算力の課題が大きいタイプへのアプローチ
- 過去問やテキストから計算だけを抜き出した演習を行い、負荷を分散する。
- 分数や割合など、よくミスするパターンをまとめて個別指導で集中的に練習する。
- 検算の方法を具体的に教え、「この形式の問題ではこの検算」という対応表を一緒に作る。
思考と計算の両方が少しずつ弱いタイプへのアプローチ
- 一週間の中で、思考寄りの日と計算寄りの日を意図的に分けて練習する。
- 一問の中で、思考部分を講師がサポートし、計算部分だけお子さまに任せるなど役割分担を工夫する。
- 短めの問題を数多くこなし、小さな成功体験を積み重ねることで自信を育てる。
このようなタイプ別アプローチは、オンラインなら問題の出し分けや説明のペースを柔軟に調整できるため、
中学受験の算数における弱点を効率よく補強することができます。
算数の弱点分析と個別指導を組み合わせたコースとしては、
オンライン算数 個別指導
のようなプログラムを活用することで、一人ひとりに合わせた改善計画を立てやすくなります。
家庭でできるフォロー 原因切り分けを支える習慣づくり
「どこで困った?」と聞く習慣を付ける
ご家庭での声かけを、
- できたかどうか。
- 何点取れたか。
だけで終わらせず、
- どこから分からなくなったと感じたか。
- 計算に入る前と、計算をしている途中のどちらが大変だったか。
という問いかけに変えてみると、お子さま自身も自分の弱点を少しずつ言葉にできるようになります。
これは、オンライン個別指導での原因分析とも非常に相性の良い習慣です。
思考と計算を分けた家庭学習の時間を作る
家庭学習では、次のような工夫が効果的です。
- ある日は「考え方だけ確認する日」、別の日は「計算力を鍛える日」として目的を分ける。
- 同じ問題を、一度はお子さまだけで解き、もう一度は保護者の方が途中まで付き添って解いてみる。
このとき、
- 一人で解いたときと、サポート付きで解いたときの違い。
- どの部分をサポートすると急に解けるようになるのか。
を観察することで、思考と計算のどちらにより大きな課題があるかを、家庭側でも把握しやすくなります。
オンラインの先生と情報を共有する
オンライン算数 個別指導を利用している場合には、
- 家庭で見たお子さまの様子。
- どの単元で特にイライラしやすいか。
- 逆に、どの形式の問題では自信を持って解けているか。
といった情報を簡単にでも講師と共有しておくと、原因切り分けの精度が上がります。
オンラインであればチャットやメールでの連絡も取りやすく、保護者の方と講師がタッグを組みやすい環境と言えます。
最適な教室や指導者の選び方 切り分けの姿勢に注目する
思考と計算を区別してコメントしてくれるか
体験授業や教室説明を見るときには、次の点に注目してみてください。
- 思考面と計算面を分けて指導しているかどうか。
- フィードバックで「考え方は良いが計算に課題がある」など、具体的なコメントがあるか。
- 単に「もっと問題量を」「もっと計算練習を」といった指示だけに終わっていないか。
オンライン設備と観察のスタイル
- 手元カメラや画面共有を標準的に使用しているか。
- 解説の前に、「どこで手が止まっていたか」を必ず確認してくれるか。
- 授業のメモや簡単な記録を残し、継続的に弱点を追いかけてくれるか。
フィードバックの質と継続性
- 毎回の授業後に、保護者向けのコメントや報告があるか。
- 今回の授業で見えた思考面と計算面の課題を分けて説明してくれるか。
- 中学受験本番までのスケジュールを意識し、弱点克服の優先順位を一緒に考えてくれるか。
こうしたポイントを満たすオンライン算数 個別指導であれば、お子さまの弱点をただ指摘するだけでなく、
改善の道筋まで含めて伴走してくれる可能性が高いと言えます。
まとめ 原因が見えれば弱点は伸びしろに変わる
算数の弱点を克服するためには、思考力不足と計算力不足を切り分けることが重要です。
どちらに課題が大きいかによって、取り組むべき問題も、授業の進め方も、家庭学習の工夫も変わってきます。
オンライン算数 個別指導であれば、手元映像と画面共有を通して解き方の過程を詳細に観察し、
止まる場所と崩れる場所を特定することで、原因を具体的に言語化することができます。
ご家庭での声かけや学習時間の分け方の工夫と合わせて、
原因切り分けに強い
オンライン算数 個別指導コース
などを上手に活用し、お子さまの弱点を一つひとつ「伸びしろ」に変えていける環境を整えていただければと思います。


